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SDGsに取り組む企業まとめ~後編~

SDGsに取り組む企業まとめ~後編~

2019/1/25

前回、SDGsに取り組む企業まとめ~前編~を紹介しました。

今回は引き続き後編を紹介致します。

外務省HP記載の企業の取り組み事例を元に作成しています。

 

目次

*大日本印刷株式会社

「IoT」にS(セキュア)を加えて、安全・安心に情報をやり取りできる社会を目指し、インターネット上を行き来するモノや人からの情報を安全に守り、社会がIoTの便利さと安心とを同時に感じられるようしています。

 

SDGsの理念である「誰一人取り残さない」世界を実現すべく、印刷会社としてユニバーサルデザインで、言語や障がい、年齢や性別などがバリアとならず、多様な状況において、誰もがわかりやすい・使いやすい製品・サービスを社会に提供しています。

出典:大日本印刷株式会社HPより

 

戸田建設株式会社

「地球の明日を考える」として環境問題にも積極的に取り組んでいます。

バイオディーゼル燃料を製造し、ゴミ収集車や車輌系重機へ給油。資源循環型社会の形成を支援しています。

最新の省エネ技術の導入と「太陽の光」や「風」「地熱」などの再生可能エネルギー利用で、消費エネルギーを全てまかなう建物の実用化を目指し取り組んでいます。

 

地球に優しい施工をしようと、建築廃棄物をゼロにする「ゼロミッション」を、2000 年に建設業で初めて達成。2005 年には工事だけでなく、現場事務所や宿舎から発生する一般廃棄物や仮設物などの全てをリサイクルする「完全なるゼロエミッション」を広島県発注の山田川ダム本体工事において達成しました。

2010年5月に環境保全に関する取り組みを環境大臣に対し約束した企業として、建設業としては初めてエコ・ファーストを認定。

SDGsとHPでは謳っていないが、真摯に環境問題に取り組んでいる様子が伺えます。

 

株式会社日本フードエコロジーセンター

社員数25名(パート含む)の食品リサイクル業会社。

食品工場の製造ロスやスーパー・コンビニの売れ残り食品、30t/ 日を受け入れ、約40t/ 日のリキッド発酵飼料を製造して、契約養豚事業者に提供。

さらに養豚事業者と協力して付加価値のある豚肉を生産し、食品廃棄物を排出した事業者でブランド肉として販売するというシステムを作り上げており、これによってエコフィードを使った「ループリサイクル(循環型社会)」を構築しています。

ゴミとなれば焼却による税金投入、化石燃料の高騰、CO2問題などに繋がるが、それを飼料に変えています。

出典:日本フードエコロジーセンターHPより

 

*株式会社太洋サービス

静岡県の産業廃棄物処理会社。

高度化・複雑化する化学物質由来の廃棄物を安全かつ確実に処理し、衛生的で健康的な暮らしを実現することに貢献しています。

 

低濃度PCB廃棄物無害化処理で、東海地方で初めて環境大臣の認定を取得。

そして、有限な資源を大切にする循環型社会の実現を目指し、焼却炉の廃熱を油水分離や廃水の蒸留水への再生に再利用、サーマルリサイクルしています。

適正な熱回収を行っていることから「廃棄物熱回収施設設置者認定」を取得しています。

また、未回収金属の再資源化行っています。

 

このような取り組みが経済産業省に評価され、2017年度の「地域未来牽引企業」に選定されています。

 

出典:株式会社太洋サービスHPより

 

*日本郵政株式会社

社会の重要なインフラである郵便局ネットワークを基盤とし、全国の市区町村をカバーする1741の郵便局を持つ強みを生かし、SDGsに取り組んでいます。

 

・地域社会との持続的な共生を目指し、全国9割の市区町村と防災協定を締結し、災害時の協力。

・世界トップクラスの品質を誇る日本の郵便サービスやノウハウや関連技術をミャンマーやベトナムに提供し、現地におけるビジネス機会の創出等に貢献。

・健康寿命を延ばそうとラジオ体操の普及活動や、次世代育成のため、「手紙の書き方体験授業」を全国の学校で実施。

・温室効果ガス排出量の削減のため、郵便物や荷物の配達を低排出ガス車両に変更し、再配達削減のシステムを構築。

・資源の有効利用と廃棄物の削減。契約のしおりう、約款を電子化。また、無通帳型総合口座を利用拡大で通帳等に使用していた紙を削減し、無通帳型の口座数に応じて、「ゆうちょ・エコ・コミュニケーション」と名づけた全国の環境保全と社会貢献活動をしている13の団体に寄付。

・働き方改革も積極的に取り組み、働きがいのある人間らしい雇用、ディーセントワークを促進し、2018年の「健康経営優良法人ホワイト500」を受賞。

出典:日本郵政株式会社SGDsBookより

 

*パナソニック株式会社

新興国・途上国の社会生活の改善と向上に貢献するため、創業100周年を迎える2018年に向けて、計10万台のソーラーランタンを寄贈。

寄贈先は、主要な無電化地域である東南アジアや南アジア、サブサハラ・アフリカで活動するNPO/NGOや国際機関です。

再生可能エネルギーによる電気の明かりを届けていくことで、教育や保健・医療、女性の自立支援などの分野における社会課題を解決し、人々の暮らしに好ましい変化を生み出すことを目指しています。

 

新興国、途上国の無電化地域は、夜は灯油ランプが使われていることが多く、その黒い煙が健康被害を起こすと問題になっていました。ミャンマーのある地域では、パナソニックが寄贈したソーラーランタンのおかげで灯油ランプの使用率が37.7%も減少し、喘息が楽になった、節約できたお金で野菜を買って栄養十分な食事がとれるようになった、といった声もあります。

 

今までは夜暗くなったら勉強ができないのが当たり前だった地域もあかりがあれば、読書や勉強などの機会も増え、子どもたちの未来の可能性も広がります。

 

また、昼は家事をしている女性たちも、夜、手元を照らしてくれるソーラーランタンのおかげで手仕事ができるようになり、手仕事布の刺繍で伝統文化の継承と女性の自立に繋がっています。

 

出典:パナソニック株式会社HP「100THOUSAND SOLAR LANTERNS PROJECT」

 

*株式会社フェアトレードコットンイニシアチブ

日本で唯一、オーガニック認証とフェアトレード認証のダブル認証をし、環境だけではなく人権にも配慮した「サスティナブル」なモノ作りを提供。クライアントの安心安全の「フェアトレード認証工場」で作りたい、「フェアトレード&オーガニック認証マーク付製品」を自社製品で使いたいという希望に添うことができます。

 

製品に使用しているコットンは全て開発途上国のものであり、小規模農家から優先して継続して購入することで支援に繋げています。また、児童労働や強制労働のないことが認証されている原料や製品のみを使用しています。

そして、縫製工場では労働者の男女比率が同じになるようにモニターし、ジェンダー平等を実現。まさに環境にも人にも優しい製品作りです。

 

企業・団体で既存の製品を「フェアトレードコットン」に切り替えることでSDGs8つの課題解決に取組んでいることになり、企業のPRにもなるでしょう。

 

HPに詳しく載っているのでご覧ください。

なぜ国際認証なのか?https://www.fairtradecottoninitiative.com/aboutcertification

なぜ今フェアトレード&オーガニックhttps://www.fairtradecottoninitiative.com/fairtradeandorganic

 

出典: 株式会社フェアトレードコットンイニシアチブ

 

*富士通株式会社

事業の中心であるデジタル技術を活用し、「ICTサービスによる持続可能な社会への貢献」を目標に掲げ、SDGsの視点を社員自ら大切にし、お客様や社会に価値のあるソリューションの開発・提供の拡大に取り組んでいます。

出典:富士通株式会社「SDGsへの取り組み

また、世界で年間56兆円に上るともいわれる自然災害に伴う損害の削減に取り組むべき、国連開発計画(UNDP)と東北大学・災害科学国際研究所が設置した災害統計グローバルセンター(GCDS)に新たに設置される、「グローバルデータベース」の構築・運営に関するパートナーシップを締結。

GCDSに対しグローバルデータベースの設計・構築支援を行うとともに、データの可視化・分析などを通じた各国の防災行政能力の向上などのデータベース活用に向けた支援をUNDPに行っている。

 

*フロムファーイースト株式会社

環境破壊がこのまま続けば、人はこの地球で住めなくなるのではないか。100年先にも自然豊かな地球が存在すると誰ひとりとして確証が持てない時代。「みんなでみらいを」は普通の生活を普通にするだけでみんなで環境を取り戻し、次の世代に自然豊かな地球をつないでいくプロジェクト。つくればつくるほど環境が良くなり、使えば使うほど健康になり、流しても環境負荷をかけないだけでなく、改善するようなアイテムを提案しています。(フロムファーイースト株式会社HPより)

 

環境へのインパクトは先進国より途上国の方が大きい。彼らがどのように発展するかで地球環境を左右される。「みんなでみらいを」は(環境保護=経済発展)というビジネスモデル「森の叡智プロジェクト」をつくり、2015年より経済産業省支援事業として取り組みがスタート。

この「森の叡智プロジェクト」は経済発展=環境破壊ではなく、環境保全=経済発展の仕組みをつくろうと、カンボジアの荒地に植林するプロジェクトで、植えた植物の葉や実や種が全てコスメの原料になることで、現地の仕事を生み、森が増えていくことに繫がっています。

 

2017年日本企業の中でSDGsビジネスの成功事例推進企業を表彰する制度であるSDGsビジネスアワード大賞を受賞。キリンホールディングス株式会社、全日本空輸株式会社など、大手を含むノミネート企業の中からの大賞となりました。

 

*三菱電機株式会社

メイン事業である家電製品での省エネ化はもちろん、リユース・リサイクルも行っています。

大企業だからこそ実現可能な人工衛生事業もあり、観測衛星で海洋や森林の状況を伝え、災害への備え、世界各地の生態系の保護・回復に貢献。また、車や鉄道の安全運転支援、農業分野では、ITによる農業機器の走行をセンチメータの精度で自動運転を可能にしています。

 

CDP(企業や都市の環境への取組を調査・評価・開示する国際NGO(非政府組織))

から温室効果ガスの排出削減や気候変動緩和に向けた活動、水資源への対応と戦略において特に優れた活動を行っている企業として評価され、「CDP気候変動」「CDPウォーター」の2分野において、2016年度、2017年度と2年連続で最高評価の「Aリスト企業」に選定されました。また、「CDPサプライチェーン・プログラム」においても、2年連続で「CDPサプライヤー 気候変動」「CDPサプライヤー ウォーター」でAリスト企業に選定されました。​

 

また、再エネ、省エネで、低炭素社会に貢献できるよう蓄電池の制御システム、鉄道での電力消費を大幅に削減するインバーター装置を開発。小田急電鉄で使われ「エコプロダクツ協会推進協議会会長賞(優秀賞)を両社で協同受賞した。また、機器の展開により、優秀省エネルギー機器、経済産業大臣賞、市村産業賞、功績賞を受賞しています。

 

大企業の強みを存分に生かした事業展開でSDGsに貢献しています。

出典:三菱電機株式会社HP

 

*ヤフー株式会社

インターネットの安全で健全な発展を目指し、小学生へのプログラミング教育の実施で地域の活性化とともにIT人材育成への寄与など、ヤフーならではの貢献をしています。

 

また、災害社会課題への支援として、防災速報アプリの提供、Yahoo!ネット募金やYahoo!基金など被災地への義援金や復興支援活動をいち早く行っています。

3月11日に「3.11」が検索されると、ヤフーが10円を復興支援活動に寄付する仕組みを作り、2014年にスタート。初年度の参加者は約260万人で、2017年は400万人を超えました。

2012年、2013年の3月11日は、東日本大震災を忘れないように、トップページを特別仕様にし、検索が寄付になる「仕組み」は、画期的な取り組みです。

 

自社でも働き方改革が積極的に進めており、誰もが働きやすい会社を作っています。

それは、社員の働きがいの創出や幸福度だけではなく、企業にとっても人材の確保につながり、企業が長く続くには人が活き活きと働ける環境が大切だという考えが浸透しているから。

介護や育児をしている社員を対象に週休3日制を選べる制度や、月に5日、社員の好きな場所で働ける「どこでもオフィス」の利用も増えています。

 

社内では、全館LED照明の導入、ゴミの15分別、ノートパソコン配布による業務や業務資料のオンライン化、また給料明細の電子化によるペーパーレス化、書類(紙)のカーボンオフセット化などにより環境負荷の低減に取り組んでいます。

 

興味深いのは、社内レストランでの対策。

食べ残しを減らすため、同じ食材で毎日メニューを変更するなどフードロス対策も実施。

海洋生物資源の保全に貢献するため、世界規模で海洋自然保護活動を行うアメリカのNPO団体、Sailors for the Sea の日本支局、一般社団法人セイラーズフォーザシーのプログラム、「ブルーシーフードガイド」のパートナー企業となりました。ブルーシーフードガイドとは「おいしく、たのしく、地球にやさしく。」をコンセプトに比較的資源が豊富で、おいしいおすすめの魚介類を推奨するガイドラインです。

東京・紀尾井町オフィスの社内レストランで、地球にやさしい海鮮丼などのメニューでブルーシーフードを提供しているほか、ブルーシーフドガイドリーフレットの配布、ポスター設置、イベントなどで啓発活動を実施しています。

出典:ヤフー株式会社HP

 

*株式会社レノバ

再生可能エネルギー発電所の新規開発・運営管理会社。

2030年までに1,000万トンのCO2を削減するという目標の元に、太陽光発電、バイオマス発電、風力発電、地熱発電を普及させています。

これらは地方で施設を運営しているので、地域産業の活性化とともに地域雇用の創出にも繋がり信頼を得ています。

洋上風力発電に用いれられる風車構造物に付着する海生生物やそのまわりには魚類が集まり、秋田バイオマスでは、秋田県内の未利用材を活用することで森林の活性化の一役を担っています。今まで山に残されていたままの未利用材を活用することで植樹が可能になり、また新たな雇用を生み出すことへ繋がっています。森林も雇用も元気にする発電所を運営しています。

出典:株式会社レノバHP

 

まとめ

SDGsに取り組む企業として、前編、後編とまとめました。

日本を代表する大企業はもちろん、地方の中小企業も積極的にSDGsに取り組む様子をお伝えしました。

地球全体の課題であるSDGs。これからは企業だけでなく、我々一人ひとりが考え受け止めて行動していく時代となるでしょう。

 


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