子育てママも安心!事業所内保育所・託児所のある企業とそのメリット
2018/1/14
ライフプランを考える上での分岐点、「就活」、「婚活」、「妊活」、そして「保活」。
子どもが産まれても働きたいという希望はあるものの、認可保育園、認可外保育園ともに入園できず、会社を退社する。女性活躍推進の妨げとなる待機児童問題です。
そんな時代の流れに沿って、待機児童を減らしたい国と、子育てしながら働きたい女性のニーズから生まれたのが事業所内保育所です。
企業にとっても、女性活躍推進の具体的な取り組みとして社会にアピールができ、優秀な人材を確保することができる上、国から補助金も出るということもあり、社内に保育所を開園する企業が少しずつ増えています。
そこで、実際に保育園を開園している企業を挙げました。今から狙うは従業員の働きやすさを考え、事業所内保育所がある会社です!
目次
企業内、事業所の近くに設置された従業員の子どものための保育施設のことです。子どもを持つ優秀な社員が子育てを理由に離職することなく、子育てをしながら安心して働けるよう設置されています。
厚生労働省によると、平成28年3月現在、全国に4,561箇所あり73,660人の子どもが利用しています。内、6割を病院内保育施設が占めます。それは、女性従業員が多く、土日に休めないからです。(厚生労働省 平成27年度 認可外保育施設の現況取りまとめ より)
保育施設を設立することは時間も費用も多くかかりますが、設置、運営ともに国からの助成金が出ることや、従業員満足によるモチベーション向上、優秀な従業員の確保などメリットが非常に大きいことから、投資対効果で充分元が取れると展開する企業は考えます。
地域の保育園に入れず働けない、年度途中で保育園はどこも受け入れてもらえず、来春の選考まで待たないといけないなど、働きたくても働けないパパさん、ママさんの強い味方となるのが事業所内保育所です。
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ブリヂストンは従業員の「仕事と育児の両立」を支援し、より働きやすい職場を提供するため、保育施設の整備に力を入れています。自然に囲まれた広大な敷地面積の環境の中で、園庭の芝生にはあえて何も遊具を置かず、子どもが自然の中で遊べるようしているそうです。
また、対象は生後9週目~小学校前までと幅広く、また保育時間は7:30~18:30 (延長保育あり) までと長いのが特徴です。(株式会社ブリヂストン HP「仕事と子育ての両立支援」より)
ビル内の一室に保育室を設けている企業が多い中、広大な敷地を持つ保育所は貴重です。
なんと、園庭で野菜を育て、その野菜を給食で食べることもあるそうです!子どもも自然と触れ合い、体を動かすことができ、いい環境で育つことができますね。
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リクルートグループが子育て両立支援施策として、本社のあるグラントウキョウサウスタワー内に開設。設置後は育児休職者の復職率が向上し、女性社員に占めるワーキングマザー率も増加。2017年4月時点では女性社員の22.7%と、約5人に一人がワーキングマザーとなっています。(株式会社リクルートホールディングス HP 「ダイバーシティの推進」より)
働くビル内の保育園だけあって、昼休みに様子を見に行けたり、授乳しに行くこともでき、安心して働くことができるそうです。とはいえ、都心部への子連れ出勤はハードルが高いでしょう。しかし、家の近所の保育園に入れなかった時には、いざとなったら預け先があるという安心感がありますね。
家の近所の保育園に子どもを預けて働くという日本の既成概念が、待機児童問題を引き起こし復帰しずらくなっているとし、子育てを会社でするという新しい働き方の創出になると、社内に託児スペースを設置しました。最大の特徴は、保育スタッフと親は「同僚」という立場で、一緒に保育環境を作っていること。そのため、保育スタッフはワークスの社員として採用し、給与も業界水準ではなく、ワークス水準です。(株式会社ワークスアプリケーションズ HP「はたらく環境」より)
優秀な女性社員が出産、育児によって会社を辞めざるを得ないのは、その人にとっても、会社にとっても大きな損失であると考え、子育てをしながら、思いっきり仕事ができる環境は、人材を大切にしている会社の風土が伝わります。
創業から50年が経ち、創業の地、東京の銀座に恩返しがしたいと2009年に開園した「Kuukids」。女性の多様化する働き方を支援し、待機児童問題の一助となればとの企業の思いは、化粧品メーカーである女性目線が活かされています。
銀座は多様な就労形態で働く方が多い一方、その多様な勤務時間に対応する保育所がほとんどなかったため、土日祝祭日も夜9時まで運営しています。(株式会社アルビオン HP 「社会への取り組み」より)
目の前に広い公園があり、隣には地域の防災拠点という立地も、都心で働くパパさん、ママさんにとって安心です。
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“企業が連携して子育て環境を改善していく”という考えに基づき、主旨賛同の近隣企業へ定員枠の一部を開放しています。当施設により「いつでも安心して復職することができる」「子どもが近くにいる安心感」「迎え時間が不要なため、仕事に集中できる」など、働き方の意識改革やワーク・ライフ・バランスの実現へ大きく貢献しています。(株式会社資生堂HP 「女性活躍支援」より)
園内にはカメラが設置され、保護者はインターネットで現在の様子を見ることができます。
先進企業の女性活躍支援の先駆けとして、首相や皇后陛下も視察に訪れるなど、ワークライフバランスのシンボル的な施策です。
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コンビニエンス業界で初の事業所内保育施設です。ローソンは「女性が子育てをしながら活躍し続けられること」を企業の目標とし、女性社員に占めるワーキングマザー比率は約17%。「ハッピーローソン保育園」は、保育施設に空きがなく、なかなか復職できずにいた社員や、育児休職後に早期復職し、働き続けたい社員が利用します。現在、ローソン社員の育児休職からの復職率はほぼ100%ですが、この事業所内保育施設を開園することで、よりスムーズな復職を後押ししています。(株式会社ローソン HP「会社情報 ニュースリリース」より)
妊娠前や妊娠中の女性社員や、プレパパ男性社員のために、子育てをしながら働くことの不安を解消しようと講座も実施しているとのことです。
NTT東日本が本社のある新宿という都会の真ん中に開園した事業所内保育所。安心して子どもを預けて働けるよう、フレッツ光で使うことができるタブレットを導入し、保育士が撮影した写真を家庭で購入できたり、テレビ電話を通じて子どもの様子を確認できます。
またビルの屋上に畑があり、野菜を育てたり、収穫したり、都会にいながら自然体験を多く取り入れています。さまざまな遊びや体験を通じて、豊かな心や創造力、コミュニケーション力をはぐくみます。(NTT東日本 「企業情報 報道発表資料」より)
ビルの一階に設けてあるので、外の景色が見えるのも、気候や季節の移り変わりも感じられていいですよね。
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子育てをしながらでも働きたいという女性の思いと、出産、子育てを理由に離職する女性をなくしたい、待機児童を減らしたいという企業の思いから生まれた事業所内保育所。まだまだ多いは言えませんが、働き方が多様化している中でこれから増えていくと予想されます。
実際、利用している保護者は、育児をしながらでも働ける環境を整備してくれる会社への信頼、感謝が仕事へのモチベーションにもなっている、と話しています。
社員を大切にし、環境を整えてくれる会社こそ、ずっと働き続けたいと思わせる会社なのでしょう。