育休中にするバイトの注意点とおすすめの副業5選
2020/9/8
育休中の収入に不安があり、少しでいいから家計の足しにバイトをしたいと希望する方が増えてきています。
しかし、赤ちゃんがいるのにどんなバイトができるのかしら?
そもそも、会社を育休で休んでいるのだから、他で働いていいのかしら?
育休中のバイトや副業をする際の注意点は?
今回は、育休中の方やこれから出産を控えている方の経済的不安の解決策を教えます。
目次
育休中は自分が勤めている会社からの給料は不支給となります。
しかし、「育児休業給付制度」があり、子育てをするために休業した場合において給付金が支払われます。
男女ともに取得可能で、最近は男性の積極的な育休取得を促している企業も多くあります。
育児休業給付とは・・・
育児休業給付には、育児休業期間中に支給される「育児休業給付金」があります。
育児休業給付は、被保険者が1歳又は1歳2か月(支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6か月又は2歳)未満の子を養育するために育児休業を取得した場合、受給資格の確認を受けることができます。
その上で、育児休業給付金は、
以上の要件を満たす場合に支給されます。
出典・ハローワークインターネットサービス「育児休業給付について」
この育児休業給付制度は、育児をする人が退職せずに子育てできるよう設けられたもので、子どもが1歳になるまで給付金を受け取れることで、生後1年間は育児に専念することができます。
それに加え、「パパママ育休プラス制度」があります。
これは、父母ともに育児休業を取得する場合の育児休業取得可能期間を1歳2か月まで延長できる制度です。
最近は父親も育休を取得するよう社会が働きかけているので利用する方もいるでしょう。
ただし、育児休業が取得できる期間(女性の場合は生年月日以降の産後休業期間を含む)は1年間ですので、夫婦期間をずらして育休を取得するといいでしょう。
育児休業給付金は一律ではありません。
受け取ることができる金額は、
「育児休業を取得する前の賃金日額×支給日数」の67%
育休を取得する前の賃金の67%に当たる金額をもらうことができると考えておけばいいでしょう。
ただし、育休取得後6ヶ月を過ぎると、もらうことができる金額は50%になります。
例えば、1ヵ月の賃金が20万円だった場合、育休6ヶ月までは1ヶ月におよそ13万円程。
6ヶ月以降は1ヶ月に10万円程度支給されます。
半年過ぎて収入が半分になってしまうのは、家計的に不安ですよね。
収入の減少を補填するため、バイトで働くという選択肢はあるのでしょうか?
結果から言うと、育休中でも働くことができます!
ただし育児休業給付金をもらいながら働くには、一定の条件が必要です。
法律で定められている育児・介護休業法では、労働者が申し出ることによって、子どもが1歳(一定の延長要件に該当する場合は、最長2歳)になるまでの間、育児休業をすることができる、とされています。
会社が育休中の方に業務を命じることはできません。
育休は「一定期間労働者の労務提供義務を消滅させる効果のある意思表示」だからです。
しかし、2014年10月に改正された育児休業法で取り扱いが変わり、育児休業期間中の労働者が、子の養育をする必要がない期間については、一時的・臨時的にその事業主の下で働くことが認められました。
企業の専門的業務を担当している方や、管理職など主要なポジションに就いている方などが多いでしょう。
育児休業給付金を受け取りながら働くには就業の条件があります。
以前は、育休中に月11日以上就業した場合は支給されませんでしたが、法の改正で月10日以上働いた場合は、就業時間が月80時間以下であればOKと変わりました。
また、賃金の額によっては、給付金が減額または支給されないことがあるので注意が必要です。
自社で働く場合、予め確認しておく点があります。
それは、一時的・臨時的であるということです。
大災害が発生した場合の臨時的な災害対応や、突発的に発生した事態に対応するため、他の者では手当てできない臨時の業務を行う場合とされていて、その都度事業主と合意の上、行います。
しかし、通常業務を継続的に行っていると、「一時的・臨時的」とは見なされず、育児休業から復帰したと見なされてしまう可能性があり、給付金が受け取れないという事態になってしまいます。
時短勤務、フレックスタイムなど、働き方が多様化しているので、この「一時的・臨時的」について、自社と予め話し合い、働き損のないようにしましょう。
自社で働くのは、自分の仕事の業務なので、出産育児で数か月のブランクがあっても勘はすぐに取り戻すことができ、育休明けの仕事の再開もスムーズにできるというメリットがありますね。
まず大前提として、自分の会社が副業を認めているかどうか、就業規則を確認しましょう。
公務員は原則禁止です。
副業が可能な場合、育休中は
就業時間が月80時間以内であれば、給付金をもらいながら働くことができます。
会社によっては、育児休業給付金を受け取っている間は、他社での就業を禁止している会社もあります。
育児休業給付金制度では、雇用保険の対象となっていない事業所での就業も月80時間以内ルールが適用されます。
しかし、他社で支払われた賃金は含まれません。
よって、クラウドソーシングやブログ、ハンドメイド売買、メルカリなどの個人販売といった在宅ワークで稼いだ収入は申告する必要がないので、賃金の80%ルールは適用されず、給付金を減額されることなく稼ぐことができます。
育休中の就業は労働時間と賃金の計算が必要です。
ハローワークに、自分の場合、育児休業給付金を満額受け取りながら、いくらまで賃金を得て大丈夫か相談しておくのもいいでしょう。
育児をしながらの働くことになるので、時間の管理がとても大切です。
働き損にならないラインを確認しておきましょう。
確定申告も忘れずに頭に入れておきましょう。
在宅ワークやメルカリなどの副業収入は、雑所得に換算されます。
副業の収入ー経費が38万円を超えると確定申告が必要となります。
ここでいう経費とは、副業のために買った本やPC等の機材代などです。
メルカリなどのフリマアプリで家の不用品を販売して得た収入は、課税の対象になりません。
社会保険料(健康保険、厚生年金)について、育児休業期間中は自社においては、自分も事業主負担分も免除されます。
健康保険、厚生年金の加入条件は副業やバイト先で、週20時間以上の労働を1年以上行う見込みがある等の場合です。
育児休業給付金の受け取り条件は月80時間以内の労働です。
それ以上働くと、給付金が受け取れないばかりか、社会保険料の負担が出てくるので頭に入れておきましょう。
「産休」とは出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)からの産前休業、出産翌日から8週間の産後休業をいい、パート社員、派遣社員、契約社員、就業形態に関わらず誰でも取得できます。
「育休」は子どもが1歳もしくは最長で2歳までの間で希望する期間休業できますが、同一の事業主に1年以上雇用されていること、休業明けも引き続き雇用されることが見込まれること等の条件があります。
詳しくは、厚生労働省のパンフレット「あなたも取れる!産休&育休」をご覧下さい。
産休の間も育休と同じく、自社からの給料は不支給です。
しかし、加入している健康保険から手当金を受け取ることができます。
「出産育児一時金」一児につき42万円
「出産手当金」産休の期間、つまり出産予定日の6週間前~産後8週間。一日あたり標準報酬日額の⅔が受け取れます。
出産育児の際に手当が受け取れるのは、経済的な安心材料になります。
また、社会保険料と住民税の支払いについては、育休と条件は同じです。
出産の2つの給付金のうち、出産手当金は産休中に給料が受け取れない人へ支給されるものです。
そのため、産休に入ってからバイトをすると、その分だけ減額されます。
その上、出産の翌日から8週間は就業することができません。本人の申請で、医師の許可が得た場合のみ産後6週間が過ぎれば就業できますが、出産後は安静に過ごし、自身の健康に留意することが一番大事ですので、産休中は仕事を控えた方がいいでしょう。
育休中、1歳未満の子どもを育てながらのバイト・副業は、家族や両親、保育所など子どもの預け先があるかないかで選択肢が異なります。
預け先があるのなら、通勤を伴う仕事ができます。給付金を受け取ることができるよう日にちと時間を調整しながら働きましょう。
子どもの預け先がない場合は、家で育児しながらできるバイトといえば在宅ワークがおすすめです。
おすすめのバイト・副業は以下になります。
手芸や工芸、木工などが得意な人、好きな人におすすめなのが、インターネット販売です。
初めてでも簡単に販売できるメルカリや、ハンドメイド作品を販売するミンネ、ブランディング力に長けているBASEがおすすめです。
赤ちゃん用の洋服、スタイや、ビーズやレジンなどで作るアクセサリー、マスク、布ナプキンなども需要があり人気です。
趣味を活かした副業として、仕事が再開した後も細々と続けることができるでしょう。
新型ウィルスの感染拡大防止により、会議や講演会など、対面での通訳の仕事は減っていますが、オンラインミーティングの通訳の需要があります。
また、日本語で書かれたWebサイトの外国語へ翻訳したり、海外サイトやメディアを外国語から日本語に翻訳する仕事や、音声データ、動画データの翻訳、文字起こしの翻訳の仕事もあります。
ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで多く見つかります。
語学に自信のある人は、その才能を育休中も活かすことができるのでおすすめです。
企業の総会や会議、著名人の講演会やシンポジウム、イベント、インタビュー取材が録音や録画された音源を聞きながら、パソコンのワードソフトなどにタイピングする業務です。
これもランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで多く見つかり、パソコンがあれば在宅でできます。
文字起こしは基本的には、音源を聞きながら、一語一句そのとおりに書き起こします。
ライティング技術ではなく、パソコンのタイピングの能力があればでき、特別な資格も必要ありません。
ただし、短い音源でもそれを聞き取ってタイピングするのは、時間が予想以上にかかります。子どもをあやしながらできる作業ではなく、お昼寝中や夜の就寝後のまとまった時間に集中して行う業務でしょう。
ロゴデザインやバナーデザイン、チラシや名刺、看板などのデザインを請け負います。
ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトや、ココナラで自分のスキルを宣伝して受注販売をする方法もあります。
デザイナーはある程度センスや経験が必要となり、初心者ではできないので、元々デザインをやっている人にはおすすめのバイト、副業です。
経験者は育休中も腕を磨くことができ、育休明けもブランクを感じず仕事が再開できるでしょう。
在宅でもでき、隙間時間にできるので副業として続けられる可能性もありますね。
WEBメディアやブログの記事執筆を代行して行う業務です。
こちらもランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで多く見つかります。
パソコンさえあれば在宅でできるので、育休中には適している業種でしょう。
必要な資格はなく、特別なソフトウェアやプログラミングの知識も必要ありません。
文字単価1~5円、文字数、記事内容などをクライアントと交渉し、執筆します。
美容系、恋愛系、健康系など女性ならではの経験と感性が武器になるので、文章を書くのが好きな人は向いています。
記事数を書いていくほどスキルが磨かれ、評価が上がると交渉が有利になります。
こちらも今後、副業として続けやすい業種でしょう。
乳幼児を育てながらのバイト、副業は基本的に在宅で行うことが多いでしょう。
夜泣きや、病気をしたりといった、出産前は予想していなかった出来事が多く、バイトに時間を費やすことが難しいかもしれません。
クラウドソーシングで仕事を見つけるのなら、初めのうちは簡単にできるものから始めましょう。
慣れない育児です。バイトのプレッシャーと泣く赤ちゃんに精神的に追われ、自身の睡眠時間を削ってまで仕事をすると心身ともに良くありません。
育児との両立に慣れるまでは無理をしないようにするのが大切です。
しかし、育休中のバイト、副業は子ども以外と話しをするのも新鮮で、育児の息抜きができ、かえってリフレッシュできると言う方も多くいます。
新たな仕事は視野を広げ、いい経験となるでしょう。