復職を考えている主婦におすすめの資格TOP10 !これさえ抑えておけば大丈夫
2021/4/15
結婚や出産、または夫の転勤をきっかけに主婦となったものの、子どもの成長に伴い時間の余裕が出てきますよね。
周りの働く女性を見ると気持ちが焦り、「私だってまだまだ働ける」と心を引き締める方も多いと思います。
しかし、復職したくても主婦歴が長く職歴に自信がない場合は、資格の取得が背中を押してくれますよ。ここでは、復職を目指す主婦の方におすすめの資格を紹介します。
目次
主婦の家事は無償労働であり、収入が発生しません。
しかし、炊事、掃除、洗濯、買い物、育児、介護、看護等、家事には休みがなく、24時間365日続きます。
無償労働の貨幣評価という内閣府が調査、発表しているものがあります。
これによると、主婦の家事労働をお金に換算すると、
1,家事労働時間を外で働いた場合 月収約26万円
2,類似サービスに従事している専門職種の賃金で評価する場合 月収約40万円
3,家事代行サービスの賃金から評価する場合 月収57万円
にもなります。
休職中の主婦の方は、これだけのポテンシャルを有償労働に活かさない手はないと思いませんか?
今は新型コロナウイルス禍で働き方が多様化され、ジェンダー平等が叫ばれている社会の転換期です。社会が追い風となり、復職を考えている女性の方は動き出すいい機会でしょう。
一から仕事を教えてくれる新卒ではなく、復職は企業からスキルや経験を求められます。
しかし、休職期間が長く復職できるか自信がない、前職とは違った職に就きたい、新しいことにチャレンジしたいという方は資格の取得をおすすめします。
求人情報を見ると、募集の条件にスキルや経験と並んで、資格を載せる企業が多くあります。
未経験でも資格を取得していることで、知識はあると認められる上、仕事へのやる気と情熱も伝えることができます。
家事育児介護の日常生活は毎日同じことの繰り返し。自分のために割く時間はほぼなく、目の前のことに追われ時間が過ぎていくことに、喪失感や焦りを感じている方も多いと思います。
資格の取得のために勉強をするということは、自分のために時間を使うということ。ただそれだけで、ワクワクして、知的好奇心が満たされる充実感を味わうことができます。
資格を取るということは、その道の知識を得るということでもあります。
企業側からすると、資格保有者へは一から教えるという時間や人件費を割かなくてもいいため、採用に有利になります。
時給制の仕事も資格保有者は時給が高く、手当が出ることも多くあり待遇面でも差があります。
例え趣味として始めたことでも、資格を取ったら自宅で開業し、SNSで集客するなど収入に繋がることもありますよ。
勉強して資格試験を受ける。簡単に聞こえるかもしれませんが、まず勉強をする時間を確保しなくてはいけません。
資格取得に必要な勉強時間は、
日商簿記2級 300時間
ファイナンシャルプランナー2級 200時間
行政書士 800時間
など、難易度が高いものほど、勉強時間が長くなります。
一般的に資格を取るには、受験料、テキスト代(模試がある場合も)、通信講座や予備校の受講料、試験を受けにいくための交通費がかかります。
例えば、医療事務講座は通信教育で5万円~6万円程、試験は8千円程。簿記2級講座の通信講座は10万円程、試験は5千円程となっています。
費用がそれほどかけられないという方は、本や教科書を購入し独学で勉強するという方法もあります。しかし、独学はわからないことを質問できない、知識を身に着けるまで時間がかかるという点があります。
国が行っている教育訓練給付制度という、再就職のため教育を受ける費用を負担してくれる制度があります。
支給対象者かどうか、希望の講座があるか等、詳しくはハローワークインターネットサービスをご覧下さい。
主婦の方が復職をするのにおすすめの資格を教えます。
簿記とは、企業のお金の流れを帳簿につける技術のことです。
貸借対照表と損益計算書の作成というと難しく聞こえるかもしれませんが、経理事務では資格のための勉強がそのまま実務でも役立つため、復職に有利になります。
経理事務は女性が長く働くことができる職種であり、パートタイムでの求人もあるので、子育て世代にも働きやすい仕事でしょう。
ライターとは雑誌などに文章を書く人のことですが、近年はWebサイトの活性化に伴い、WebライターというWeb上の文章を書く人が増えています。
パソコンさえあれば在宅で仕事ができるので主婦の方や副業としても人気です。
Webライターには公的な資格はありません。
しかし、民間の検定試験があり、合格すれば履歴書にも書けるので復職に有利になります。
クラウドソーシングサービスなどで仕事を見つける際も、検定の合格はわかりやすい基準となるので目に留まりやすくなります。
Webライティング能力検定(日本WEBライティング協会)
ライティング技能検定(日本クラウドソーシング検定協会)
Webリテラシー試験(資格名:Webアソシエイト)
ビジネス著作権検定(サーティファイ)
などがあります。
検定の勉強は、文章を書く知識やスキルだけではなく、正しい情報かどうか見極める判断力が身につきます。復職してからも役に立つスキルばかりですので、Webライターを目指している方にはおすすめです。
ニーズが高く、働き方に多様性がある職種なので、復職におすすめです。
必ずしも資格が必要というわけではなく、採用は実務経験者や実績が重視されます。
Webデザインの経験がなくても趣味でIllustratorやPhotoshopの操作ができれば、Illustrator・Photoshopソフト経験者歓迎という求人もあります。
ノウハウを持っていない企業が、自社のホームページの更新業務、Twitter・InstagramなどのSNS配信などの求人もあり、普段からTwitter・Instagramに親しんでいる主婦にはおすすめです。
未経験で一からWebデザイナーを目指すなら、Webデザインに関する資格を取得するのがいいでしょう。資格の勉強が実践で活かせることができます。
ウェブデザイン技能検定 Web関連の知識スキルを問う唯一の国家検定制度です。1~3級まであり、合格すると「ウェブデザイン技能士」と履歴書に書けます。
Webクリエイター能力認定試験(サーティファイ)Webページ制作のHTMLコーディング能力、デザイン能力など、Webサイトを構築するための能力を認定する試験です。
Web資格としては知名度が高い人気のある資格です。
Photoshopクリエイター能力検定(サーティファイ)
Webデザイナーには必須のソフトPhotoshopの活用スキル、グラフィックコンテンツの制作能力を測定する検定です。Webデザイナーとして実践的なスキル証明できる資格となります。
「宅建」とは宅地建物取引士のことで、不動産売買や賃貸の仲介に必要な国家資格です。
不動産事業所では、5人に1人の割合でこの資格を保有する宅建士を設置する義務があるため、未経験でも資格があれば復職に有利になります。
国家資格なのでそれなりに勉強が必要ですが、資格試験を受験するには、経験や学歴不問です。
不動産業界はどちらかと言えば男性の方が多いというイメージがありますが、事業所や店舗での来客や電話応対、お客様への物件案内など、接客の仕事も多く、主婦であればなおさら、生活での経験や感じていることを活かすことができるので、女性が活躍できる業界と言えます。
宅建事務は書類管理や契約書作成などの事務を行う仕事です。年齢に関係なく働けるので、復職後長く勤務することができるでしょう。
また、宅建は不動産管理会社だけではなく、金融業界、建築業界にも有利な資格ですので、堅実な復職を目指すならばおすすめです。
趣味として人気のアロマセラピー。
アロマセラピストとは、植物から抽出した香りの成分である精油(エッセンシャルオイル)などを用いて、心身の治療、美容、健康に役立てるアロマのプロです。
アロマを取り扱う店や、ワークショップなどの講師、アロマトリートメントの施術をするサロンでのお仕事があります。
最近は医療や介護の仕事でも活かせるということで、医療・介護系の資格にプラスして勉強する方も増えています。
アロマセラピストになるには公的な資格はありません。民間の検定試験として
アロマテラピー検定1級・2級(AEAJ 日本アロマ環境協会)
が有名です。
海外ではエッセンシャルオイルは医薬品として扱われるくらい効果が認められています。アロマセラピーを安全に行うためにもエッセンシャルオイルの成分の特性と禁忌事項をしっかり理解し、知識を体系的に深めるために検定を受験する方がいいでしょう。
医療関連機関での受付や会計、レセプト(診療報酬明細書)作成などを行う仕事です。
国家資格ではなく、民間の資格がいくつかあります。未経験でも資格の勉強をすることで、実践でも役に立つので、復職にも安心です。
診療報酬請求事務能力認定試験 (公益財団法人 日本医療保険事務協会)医療事務資格の中でも難易度が高いが、知名度も高いのでおすすめです。
医療事務技能審査試験(メディカル クラーク(R))(ー般財団法人日本医療教育財団主催)
医科2級医療事務実務能力認定試験(全国医療福祉教育協会)
病院の数だけ医療事務の仕事があり、正社員やパート・アルバイトなど勤務形態もさまざまで、働き方が選びやすいというのも主婦にはおすすめです。家事や育児と両立しながら長く働くことができるでしょう。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは、マイクロソフトオフィスに含まれているWordやExcelなどのスキルを認定する制度です。マイクロソフト社が行っています。
復職の採用面接で、履歴書でパソコンスキルを客観的に証明することができます。
試験はWordとExcelはスペシャリストレベル(一般レベル)とエキスパートレベル(上級レベル)の2種類の科目があり、試験回数は毎月1〜2回と頻度が高く、最寄りの試験会場でも受験ができます。その他PowerPoint、Access、Outlookの試験もあります。
パソコンから遠ざかっていた主婦の方が、復職を考えるのに手慣らしとして受験するのに最適な試験でしょう。
育児中、子どもへ絵本を読んであげることが増え、図書館で働きたいと思った方はいませんか?
図書館で働くには基本、図書館司書、または司書補という国家資格が必要です。
それに加えて、国公立図書館であれば公務員、小中学校の司書教諭であれば教員免許が必要です。しかし、司書の求人の多くは、契約社員や派遣社員、パートの非正規雇用です。時間帯も朝~夕方までなど働きやすく、好きな本に囲まれて仕事ができるのが魅力です。
資格取得に年齢制限はなく、長く働けるということもあり、主婦の方だけではなく、40~60代の方も通信制大学などで勉強をし、司書資格を取得しています。
図書館には子どもも多く利用するので、子育ての経験を活かし楽しく仕事ができそうですね。
高齢化社会、介護の分野はますます発展していくことが予測されるので、介護系の資格を取得しておくと復職にも役立つでしょう。
介護の資格には、民間の資格である介護職員初任者研修と介護職員実務者研修があります。
以前はヘルパー2級・1級と呼ばれていました。まず、介護職員初任者研修を修了し、更に450時間の講習を受けて介護職員実務者の修了認定を受けます。
その上の介護福祉士はケアワーカーと呼ばれる国家資格であり、実務者研修を修了しないと受験できません。
介護福祉士は資格手当など待遇面で差がつき、正社員の採用も多くあります。
介護の道へ進みたいのであれば初任者研修を受け、実際の現場で経験を積みながら段階的に資格を取得していくのがいいでしょう。
育児にも役立ちそうということで主婦の方には保育士の資格も人気です。
国家資格ですが、年齢制限がなく通信講座も多数あるので、子育て経験者のミドル層も、子どもが好きで、子どもと関わる仕事がしたい方にはおすすめです。
社会的ニーズもあり、保育所や児童福祉施設だけでなく、ベビーシッターの仕事もあります。ベビーシッターは登録制が多く、子どもが学校に行っている間の数時間だけなど予定に合わせて働くことができます。
復職がしたいと思ったら、転職サイトを見て情報収集をしましょう。
なりたい職業、やりたい仕事に就くにはどの資格が必要か、求人を見るとわかることが多いです。
しかし、転職サイトは複数あってどれを見たらいいかわからないという方はこちらの記事をご覧ください。
早く復職がしたいからとりあえず資格の勉強をして安心しているというのでは、自分に合わない資格だとすると、時間もお金ももったいないですよね。
資格はあくまでも手段であって、ゴールではありません。
自分の価値を高めるために資格を取るということを念頭におきましょう。
これから先、目指す方向を今一度熟考してから目標設定をし、どの資格が必要か選びましょう。
資格試験となると勉強は付き物。年齢を重ねるにつれ記憶力も鈍ってくるし、勉強時間も確保しないといけないし。どの程度の勉強が必要か気になりますよね。
資格試験の難易度を元に偏差値を出しているサイトがあるので参考にしてみてください。
受験資格が必要ない資格の最難関は公認会計士試験、司法書士試験です。合格率一桁から10%前後と言われており、狭き門となっています。
対して、難易度が低く、勉強に割く時間が少ない資格試験は、独学が可能で、試験日数が多いものです。
パソコンのスキルを問うマイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)や、美容系のアロマセラピスト、ネイリストなどは門戸が広いと言えます。
また、医療事務系や福祉系も主婦の方が隙間時間に勉強するのに向いている資格試験です。
子どもが小さく、まだフルタイムで働くのは現実的ではない主婦の方や、事情があり外で勤務できない方は在宅ワークができる職業を探すのもおすすめです。
以前なら選択肢があまりありませんでしたが、コロナ禍で急速に広がった働き方なので希望の職が見つかる可能性があります。
在宅ワークはパソコンとインターネットが繋がる環境があれば始められる仕事が人気です。
パソコンでWordやExcelを使う仕事であれば、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)がおすすめです。資料作成、報告書、請求書作成など幅広い業種、業務で役立つでしょう。
Webライティング能力検定、ウェブデザイン技能検定、校正技能検定も在宅ワークにぴったりです。クラウドソーシングで仕事を受ける際、これらの資格は大きなアピールとなり、受注率がアップします。
得意な英語を活かした仕事を考えるのであれば、翻訳の仕事も在宅ワークにおすすめです。
英検やTOEICを持っているとプラスになりますが、翻訳者として力がつくのはJTA公認翻訳専門職資格(一般社団法人 日本翻訳協会)です。英語力だけではなく、実用的なスキルを身に着けることができます。
資格を取ることで採用のアピールになり、復職後も資格手当を受けることができるケースもあるので、取得すべき資格はあります。
しかし、趣味の延長線上の資格、例えば絵画、編み物などの手芸系、ネイル、メイクなどの美容系、食生活アドバイザーなどのフード系はフリーでお小遣いを稼ぐ程度にしかならないでしょう。
公認会計士、税理士、司法書士、行政書士などのお金や法律関係の資格は年収が高く、稼げる資格です。ただし、難易度が高いので復職を考えている主婦の方は現実的ではない資格かもしれません。
同じく財務関係の簿記やファイナンシャルプランナーはそれなりの勉強は必要ですが、持っていると復職にも強いので将来的にも稼げる資格と言えるでしょう。
その他、宅建も正社員で長く働くことができる資格です。
ライフスタイルに合う働き方を優先し、今はお小遣い程度の稼ぎでも将来、時間に余裕ができた時にフルタイムで正社員、独立して自営業者になるという働き方もあります。
資格はあなたの復職を手助けし、収入をもたらすだけではありません。
主婦であることに焦燥感、社会からの疎外感を感じているのであれば、資格の勉強は前向きな気持ちにしてくれ、自分に自信がつきます。今までとは違う新しい仕事に挑戦することもできます。
学生の時の受け身の勉強とは違い、大人になったからこそ感じる勉強の楽しさ、達成する喜びを味わってみませんか?