女性の新しい働き方!パラレルキャリアとは?
2018/1/22
大企業でも経営破綻の危機になり、一生安泰な終身雇用、右肩上がりの給料の時代は遠い昔になりました。
AI革命により、いつロボットに職を奪われるかわからない不安。
そんな働くことへの不安や、価値観の変化の中で発生した東日本大震災。
当たり前だと思っていた生活が、いつ壊れるかわかない現状を目の当たりにし、多くの人が人生や生きがいを改めて見つめ直したのではないでしょうか。
本当にやりたいことは何だろう。何のために生きているのか。
そんな自問自答の中から、会社での地位や仕事の成果重視より、本当の幸福を求める価値観へとシフトしました。
そして「女性活躍推進」や「働き方改革」の波とともにやってきたのが「パラレルキャリア」。これからはパラレルキャリアの時代になりますよ。
目次
「パラレル」とは並行、平行の意味。
「キャリア」は職務、職歴、生涯における働き方という意味があります。
「パラレルキャリア」とは経営学者のピーター・ドラッカーが著書『明日を支配するもの』の中で提唱した言葉です。本業を持ちながら、生きがいを感じられる活動や仕事をすることを「パラレルキャリア」といいます。
もっと報酬を得たいと金銭的理由で行う「副業」とは違い、お金よりも生きがい、楽しさ、スキルアップを求めて行うのが「パラレルキャリア」です。
具体的には、平日は会社で経理として働きながら、ブログを運営する。
サラリーマンで営業として働きながら、週末は地域の子どもたちのサッカーコーチをしている。平日は会社、休日はボランティアで被災地への荷物整理。など、同時に複数の顔を持っていることを指します。芸能人で言うと、芸人でありながら、作家としても活躍されている”ピース”の又吉直樹さんは、まさにパラレルキャリアですね。
ただ、副業を禁止している企業が多いのも事実です。
2017年3月、政府は働き方改革についての実行計画を発表しました。その中で、同一労働同一賃金をはじめ、柔軟な働き方を推進しています。2019年度からの実現を目指す計画ですが、柔軟な働き方として、テレワークの拡大と兼業・副業を推進すると明示しています。
しかし、現在はまだ兼業・副業を容認している企業は23%に過ぎません。(※1)
それでも、副業促進の動きについて賛成と答えている人が73%もいるのです。(※2)
社員の長時間労働、過重労働を助長する、情報漏えいの危険などの問題でNGを出している企業が多いようです。しかし、CSRの一環として、社員がパラレルキャリアで活動するボランティアを後押しする傾向が表れ、企業の社会貢献活動の新しい形として、今後、検討する企業が増えていくでしょう。
(※1)『兼業・副業に関する企業の意識調査』㈱リクルートキャリア
(※2)『副業促進に関する意識調査』㈱もしも
インスタやツイッターのように個人発信メディアが一般的になり、TVを見るよりYouTube、ニュースを読むよりツイッターで情報収集、料理本より料理ブロガー、クラウドソーシングで仕事を見つけるフリーランスといったように、個人の力が強くなり、気軽に二足のわらじを履くことができる世の中です。
大企業でも経営破綻する危機、AIの発展など、猛スピードで変化する経済と雇用環境。
一つの組織に属して、同じ仕事を続けていくより、好きなことを仕事にしたい、楽しい生活を送りたいと、生きがいを求めて別の世界を手に入れるパラレルキャリアは、これからもっと広がっていくでしょう。
☆夢が叶う
例えば、学校の先生になりたくて教職免許を取ったものの、今は一般職で働いている人が、週末に学校のボランティアで子どもたちに勉強を教えている。日々の生活で忘れていた夢だが、子どもたちと触れ合うことで、昔の夢を思い出し、充実した生活が送れます。
☆世界が広がる
新しい活動を始めれば、行動範囲も広くなり、新しい人脈が広がります。自分の居場所が他にもでき、一つの職場だけでは触れることのなかった新しい世界が広がります。人生をより色鮮やかにしてくれるでしょう。
☆ライフワークを見つけられる
例えば、趣味の手芸作品をネット販売するパラレルキャリア。定年がある企業での職と違い、個人商店の趣なので、仕事も人生の一部といったライフワークを見つけられます。
☆リスク分散ができる
パラレルキャリアを始める時、本業があるという収入の軸を持っているので、リスクが少なく始められます。本業も外資系企業の日本撤退や大手企業による吸収合併のように、いつ職がなくなるか不安があると思います。しかし、パラレルキャリアなら、そちらに移行することでリスクが分散されます。
☆成長できる
与えられた枠の中で仕事をする本業と違い、自分自身で考え行動しなければならないパラレルキャリアは色々な経験ができます。またパラレルキャリア実践者は、培った知識、人脈、経験を本業に活かそうとする意識が高く、本業でも活躍するなど好循環が生まれます。ポテンシャルを高めることのできのがパラレルキャリアの第一のメリットと言えるでしょう。
☆忙しくなる
本業が終わった後や休日を利用するわけですから、当然忙しくなります。でも、好きなことや使命感からやっていることなので、充実した忙しさでしょう。しかし、時間の使い方を工夫する必要性が出てきます。
☆収入の面での不安
副業とは違い、収入を期待して始めているのではないので、活動内容によっては持ち出しの金額がかかります。初期投資費用、交通費、維持費など、しっかりと見極めましょう。収入面でプラスにしたければ、それを見越し活動したいですね。
☆理解を得られない
例え報酬が発生しなくても、副業禁止の会社では副業と見られ規則違反と咎められる可能性があります。始めるには周囲の理解を得ることが大切です。また、本業がおろそかにならないよう、無理のない範囲で行うことも忘れないようにしましょう。
では、どうやってパラレルキャリアを始めたらいいでしょうか。
難しく考えることはありません。興味のあることから、行動してみましょう。週末、ボランティアに行ってみたり、ECサイトで作ったものを売ってみたり、身近に取り組めることから始めてみましょう。
以下、パラレルキャリアに使えるサービスを紹介します。
クラウドソーシング
インターネットで仕事を依頼したり、受注することができます。
アプリ開発、ホームページの作成、ライター、アンケート調査など、仕事の内容も様々です。
㈱クラウドワークス
ランサーズ㈱
クラウドファンディング
クラウドファンディング(CrowdFunding)とは、群衆(Crowd)と 資金調達(Funding)という言葉を組み合わせた造語です。インターネットを通じてプロジェクトを提案し、それに共感した人からお金を募る方法です。新しい資金調達方法として、今注目されています。会社によって地域に特化していたり、NPOや社会貢献型プロジェクト対象だったり特徴があります。
Makuake (㈱サイバーエージェントが運営)
Readyfor (社会貢献型プロジェクトが中心)
Faavo(地域特化型プロジェクト)
他にも多数のサイトがあるので、どこが適しているか比較検討してくださいね。
コワーキング
場所が必要なら、コワーキングスペースがあります。
コワーキング(Coworking)とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルを指す。(Wikipediaより)
パラレルキャリアの人たちに第二のオフィスとして活用されています。
ボランティア
何がやりたいかわからないけど、空いた時間に社会貢献がしたい。そんな人にはボランティアがおススメです。もんじゅではNPOや非営利団体などのボランティアを紹介しています。
働き方が多様化し、会社におんぶされているだけでなく、個人で考え、選択し、動く時代になりました。会社ではなく、自分の夢や目標にベクトルを向け、今一度、自分の働き方を見直してみましょう。パラレルキャリアでより充実した日々が過ごせるかもしれません。