働く女性の目線で見る、週休3日制になると変わること
2018/3/6
以前に比べ、女性が働きやすい時代になってきました。
働き方改革が進み、長時間労働の是正、テレワーク推進、そして副業に関する法案も変わりました。そして、ついに!週休3日制の企業が目に付くようになりました。
週休3日制など通常より休日を増やしている企業は全体の5.8%、10年前に比べると2倍以上になっています。
今の仕事量で週に3日も休むなんて、後からしわ寄せが来そうで怖い。。。
ただでさえ人手不足なのに、これ以上休まれたら困る。。。
など、色々な意見がありますが、実は私たちにとって、イイコトもいっぱいあるのです!
働く女性の目線で見た、週休3日制についてあれこれ考えてみましょう。
目次
企業の有効求人率がバブル期を上回り、人手不足で悩む企業が増えています。求人率が多いということは、転職の選択肢も広がり、より良い働き方ができる会社へと転職する人も多いということです。企業は優秀な人材の退職を減らし、そして、採用において他社との差別化を図る自社アピールとして「週休3日制」を取り入れています。
また、休みが増えることにより、限られた時間内で仕事をしようと、効率化がさらに活発になることが期待されています。ITを駆使して業務を減らす、アウトソーシングするなど、仕事の見直しをすることにより、イノベーションが創出され、生産性もUPするでしょう。
そして、やはり過労死やサービス残業など、働きすぎ問題の解消が企業の狙いになります。
ご存知のように、日本は労働時間が長く、時間に対する生産性、また、有給消化率は先進国で最下位です。政府は昨年、プレミアムフライデーの導入をしましたが、いまいち浸透していません。「週休3日制」は働きすぎ対策の切り札として出されました。
そこで、企業が週休3日制をどのようなシステムで導入しているか見てみましょう。
一部地域で、セールスドライバーを対象に導入。今までのように週休2日か、週休3日を選択できます。
週休2日は、8時間労働/日×週5日=40時間/週
週休3日は、10時間労働/日×週4日=40時間/週
となっており、一週間の合計の労働時間は変わらないようになっております。
また、変形労働時間制をとっており、一カ月トータルの労働時間で調整が可能となっており、残業代は一カ月トータルを超えた分に適用されます。
地域で採用する地域制社員を対象に導入。
10時間労働/日×土日を含む週4日=40時間/週
となっており、通常のフルタイム勤務(8時間×5日=週40時間)と同等の給料が支給される。変形労働時間制をとっている。また、店舗で働くため、週末の繁忙期ではなく、平日に休日をとることが条件となっています。
土日の2日に加え、3日目の休日を設定するのではなく、「気分で出勤」制度を導入。
祝日や重要な会議などがない週に、「休日」ではなく「フリー出勤」が取れるというシステムで、オフィスに来る必要はないが、やり取りが必要な業務はオンラインやテレワークで対応するので、出勤扱いになります。”ゆるやかな”週休3日制です。
クリエイター向けに、週3日から働く、あるいは自宅で働くといった自由な勤務を選択できる「FreeWorking制度」を導入。主な柱は3つとなっており、
1,「FreeDays(少日数勤務)」週3~4日、出社して勤務。給料はその分CUT。
2,「Remote(在宅勤務)」週3~4日の間で選択し、在宅にて業務を行う。
3,「CreatorDay」平日が5日間ある週の月曜日に休暇が取れる、フルタイム勤務の従業員が取得可能な制度。給料変わらずとなります。
小学生以下の同居の子を養育、家族の介護をしている社員に、土日の休日に加え、一週あたり一日の休暇を与える「選べる勤務制度」を導入。一日あたりの所定労働時間は変わらずで、制度利用による休暇日は無給となります。
週末はどこへ行くのも混雑していますが、プラス一日の平日休みは自分のメンテナンスディにあてるという使い方もできます。美容院、ネイル、エステなど、平日だと予約が取りやすいでしょう。仕事でがんばった自分を磨く時間、女性にとって癒しですよね。
また、気になっていたレストランやショッピングに行けるのもワクワクする時間の使い方です。三日も休めるとなると、二泊三日の旅行に行って、リフレッシュできるのも魅力です。
仕事に追われた日常で、やりたくてもできないことありますよね。学生時代に学んだ語学、仕事に活かせる教養など、+一日でブラッシュアップの時間ができます。
就業規則にもよりますが、副業、パラレルキャリアもでき、より新しいチャレンジへと夢が広がるでしょう。
結婚、出産、育児、介護とライフスタイルが変化していくなかで、やむを得ず離職しなくてはいけない時があるかもしれません。そのことによる自分のキャリア中断が不本意でなかったら、悔しい思いをするのは想像できますね。
週に一日休みが増えることにより、離職しなくてもいい働き方ができるでしょう。
例えば育児において。保育所の空きがなく、幼稚園に入ることになったら。パートナーと休みをずらして、交代で子どものお世話をするという選択ができます。
介護においてもそうです。平日に一日休みが取れると、病院の付き添い、ディケアの送り出し等、できることが増えます。
休みが増えるということは、以前と違い時間ができるので仕事との両立がしやすくなります。キャリアを中断せず、家族との時間が増えるのです。
毎日忙しく疲れている体では、100%の能力は発揮できないもの。しっかりと休養をとることにより、リフレッシュでき、翌週からの仕事により集中して取り組めます。斬新な発想で仕事での評価も上がるかもしれません。
週に3日休むということは、残りの4日で仕事をするということです。限られた時間で同じパフォーマンスをしようと、仕事の効率化を自ずと図ることになるでしょう。不要な業務をCUTしたり、内容を見直したり、時間の使い方が上手くなります。
週の合計労働時間が変わらないシステムだとすると、当然、一日の労働時間は長くなります。
例えば、休憩一時間を除いて、8時間労働で9時~18時の勤務が、10時間労働になり8時~19時になるということです。通勤時間を一時間と考えると、出勤日は7時~20時も拘束されてしまいます。
子育て中の人は、保育園の子どものお迎えの時間に間に合わない!なんてことも出てくるかもしれません。。。
一日の労働時間はそのままで、給料がその分CUTするシステムだと、収入が減ってしまいます。しかし、世帯収入によりますが、出産や育児による国からの補助金を受け取ることはできます。
ただ、収入が減ることによる生活の圧迫は一時的なもので、長い目で見ても働き続けるメリットの方が大きいといえるでしょう。
会社全体で週休3日になっていれば、ある意味後ろめたさは感じないかもしれませんが、会社のシステムとはいえ、一人で休んでいると、顧客や同僚、上司に迷惑をかけていないか不安になるかもしれません。そう思うのは、責任感が強く、周りをよく見ている女性に多いでしょう。
週休3日のシステムが浸透するよう、業務フローやシステムの整備などが会社全体で必要不可欠です。
新しい働き方ができるこの「週休3日」。残業をどう減らしていくか、業務をどう効率化するかなど、企業が取り組むべきことはまだまだありそうです。
しかし、私たち働く女性にとって、それぞれのライフスタイルに合った働き方が選択できるようになるのは、とても心強い味方になります。
安心して自由に働き方を選択できる、それこそ女性が長く働くために必要なことですね。