わたしから始める、世界を変える!食を考える世界食料デー
2019/10/7
体型を気にして食事を残したり、時間がなくて食事の途中で席を立ったりしていませんか?
家の冷蔵庫の中に何が入っているか把握していますか?
賞味期限切れや、作りすぎて食べきることができなかった料理はどうしていますか?
食べ物を捨てる私たちと食べる物がなくて飢餓に苦しむ世界の人たち。
世界の食料問題を考える日として制定された10月16日の「世界食料デー」。
それに、「世界食料デー月間」が10月に始まっています。
遠い世界の話ではなく、私たち一人一人の身近にあるフードロスと飢餓問題について考えてみましょう。
目次
10月から始まった消費税の増税に話題がいってしまいますが、10月から始まったものがもう一つあります。それは「世界食料デー月間」です。
「世界食料デー」とは、国連が世界の食料問題を考える日として、1981年から世界共通の日として制定しました。毎年10月16日は「世界食料デー」、10月は「世界食料デー月間」です。
10月は飢餓や食料問題について考え、解決に向けて一緒に行動する1ヵ月です。
食料問題に関する国際的な政策を話し合う「世界食料安全保障委員会(CFS)」が開催されるほか、世界各地でイベントが実施されます。
国際社会ではSDGsとして、2030年までに「飢餓をゼロに」することを約束しました。しかし、飢餓や食料問題はさまざまな課題が相互に関係し合い、複雑になっています。
国が動いてくれるだろう、誰かが動いてくれるだろうでは、解決できません。
「世界食料デー」の制定は、世界の一人一人が協力しあい、最も重要な墓本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものにし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。
この日をきっかけとして、自分自身の生活を見つめ直し、少しでも世界の人々と共に生きる生き方を実践しようとする人が増やされていくことが「世界食料デー」の願いです。
出典:日本国際飢餓対策機構より
飽食の日本にいると飢餓と聞いても、遠い世界のことで自分とは関係ないことだと思っていませんか?
本来、地球上には世界の人口75億人を、十分賄うだけの食料があります。しかし9人に1人、8億2100万人が、飢えに苦しんでいます。
一方、世界では生産された食べ物の3分の1が廃棄されています。
日本も「食品ロス」大国の一つです。
「食品ロス」(フードロス)とは、食べ残しや賞味期限切れなど、まだ食べられるのに捨てられている食品のことです。
日本の年間の食品ロスはどのくらいの量かご存知でしょうか?
日本で2016年に発生した食品ロスは643万トンだと推計されています。
この量は、2018年に国連WFPが世界中で飢餓に苦しむ人々に行った食料支援量である390万トンの「約1.6倍」に相当します。
引用:国連WFP協会日本レポートより
例えば、穀物。
世界の穀物生産量は毎年26億トン以上もあります。
在庫もあるので、今、世界ではすべての人が十分に食べられるだけの食料は生産されています。
それにもかかわらず、世界の8億2160万人が慢性的な栄養不足なのはどうしてでしょうか?
地域別に見ると、アジアが5億1390万人と一番多く、人口に占める割合ではアフリカが19.9%と深刻です※1。
※1 国連食糧農業機関(FAO)(2018年)
出典:https://worldfoodday-japan.net/world/
飢餓に苦しむ人たちの多くがアジアやアフリカに住み、そのうち約7割が農村部に住む、農家です。
このような地域では、雨季の数か月しか栽培ができず、雨水などの自然に頼った農業を行っていることが多く、天候不順によって栽培量が激しく変化します。そのため、安定した収入を得られません。
少しでも収入を得ようとわずかな収穫も出荷しなくてはいけなく、作っているのに食べられないという飢餓が生じています。
また、国内では生産が足りず、食料を輸入に頼っている国では、国際市場での食料価格の変化に食生活が左右されてしまいます。
しかも、経済的に貧しい人たちほど、生活費に占める食費の割合、つまりエンゲル係数が高い傾向にあるため、食べ物の値段が上がったり、収入が十分に得られなかったりすると、エンゲル係数を減らさなくてはいけなくなります。
食事の回数や量を減らす、品数や使用する食材を減らすなど、食生活に悪影響を与えます。
出典:https://worldfoodday-japan.net/world/
2007年~2008年に起きた世界食料価格危機は、世界各地で暴動が起こり、特に貧しい国や開発途上国において、政情不安、経済不安と治安悪化を引き起こしました。
原因は複雑にからんでいます。
パーフェクトストームと呼ばれる大嵐による不作、トウモロコシなど穀物のバイオ燃料への転用、世界人口の増加、アジアの中産階級の洋食化で肉類への需要急増、アメリカの政策金利の引き下げにより貨幣価値が低下し、重要が増えた食料へ投資し、価格が高騰したことなどが原因とされています。
一番影響を受けるのは、経済的に貧しい国です。
ハイチやブルキナファソ、カメルーンなどの国では、食べ物をめぐって死傷者が出るまでになりました。
食べられるのに捨てているフードロス問題
世界では毎年、食用に生産されている食料の3分の1にあたる13億トンが捨てられています。無駄にしている食料が13億トン!すごい量です。
日本のような先進国では、食べ残しや賞味期限切れなどで捨てられる食べ物が多く、アフリカやアジアの開発途上国では、同じ時期に農作物がたくさん収穫できても適切に保管できず、適切に運ぶための手段やガソリンを買うお金がない、加工するための技術が十分にないなどの理由で食料が捨てられています。
食料を生産するには水や土地などがたくさん必要です。食べ物を捨てるということは地球上の限られた資源もムダにすることになります。
世界で利用されている水のうち食料を生産するために使われているのは約70%。
たとえば、ハンバーガー1個に使われている小麦や牛肉を生産するためには999リットル=2リットルのペットボトル500本分の水が必要です。捨てられてしまう食料を生産するために、世界の農地の30%近くが使われているという報告もあります。
これらの食料廃棄はフードロスと言われ、地球温暖化の原因になっているのです。
フードロスによって排出される温室効果ガスの量(二酸化炭素換算)は36億トン。世界の温室効果ガス排出量の約8%です。
近年、毎年ひどくなる一方の豪雨や台風の巨大化、干ばつなどの砂漠化、異様なまでの高温などの異常気象は温室効果ガスが原因といわれています。
そして、その被害を受けるのは、アジアやアフリカなどの最貧国に住む小規模な農家です。
引用参考:https://worldfoodday-japan.net/world/
働いていて収入があり、家があって、家族がいる、それが当たり前だと思っている私たち。飢餓や貧困と聞いてもピンとこないし、想像でしかその人たちの苦しみを理解できないかもしれません。
しかし、日本でも、約2000万人の人たちが貧困ライン以下(全人口の中央値の半分に満たない所得)で生活していて、なかでもひとり親世帯や高齢者の割合が高いのをご存じですか?
生きるために最低限必要な食べることさえも十分ではない人たちがいることは、世界も日本も同じです。
国際社会は、国連を中心にSDGsの中で2030年までに「飢餓をゼロに」することを約束しています。
生命を維持するために重要な食べること。
それをみんなで分かち合える世界にするために、必要なのは私たち一人ひとりの行動です。
日本には「もったいない」という表現があります。
作りすぎて捨ててしまってはもったいない。
買いすぎて賞味期限が切れて食べられなくなるのはもったいない。
好き嫌いして残してしまうのはもったいない。
レストランで頼みすぎるのはもったいない。
もったいない精神は私たち一人一人が持っている美徳です。
身近なところから始めて、世界に目を向けていきましょう。
もったいない精神で解決できる問題があるはずです。
地球の「肺」と言われているアマゾンの熱帯雨林では、ここ数年で大きな火災が何度も起き、未だ燃え続けています。
世界中ではプラスチックが毎年年間800万トンも海に流れ込んでいます。その量、ジャンボジェット機5万機分です。海の生物が餌と間違えてプラスチックを食べ死んでいき、私たちも一週間に5グラムのプラスチックを体内に取り入れていると言われています。
地球環境のためにも、地球に生きる全ての生物のためにも、できることから始めましょう。どんなステップでも1つ進めれば、それは次へのステップです。
世界食料デーはまだ知名度が低いので、SNSなどで声を上げていくのはとてもいい活動でしょう。
賞味期限の迫った食品、古くなった乾物や調味料、野菜の皮や種など、食品ロスになりがちな食材を使った料理の簡単なレシピと写真を、ハッシュタグ「#ゼロハンガーチャレンジ」「#wfp」付きでSNSに投稿すると、1投稿につき120円が寄付協力企業より国連WFPのアフリカにおける「学校給食支援」に寄付されます。
著名人や有名な料理研究家の方も投稿しているので、いいね!やシェア、リツイートするだけでも同額の寄付ができます。
ぜひ、#ゼロハンガーチャレンジ、#wfpで検索してください。
120円あれば、4人の子どもたちに栄養たっぷりの給食を届けることができます。
出典:https://www.jawfp.org/worldfoodday2019/
また、フードロス問題に賛同する飲食店が、食品ロスに配慮したメニューを提供し、、売り上げの10%を寄付する取り組みもしています。
レストランは食品ロスを減らすことができ、お店に訪れた人たちも楽しみながら「飢餓ゼロ」に向けたアクションに参加できます。
レストランは下記をチェックしてください。
ゼロハンガーメニュー協力店一覧
地域 |
店舗名 |
ゼロハンガーメニュー名 |
店舗サイト |
岩手 |
いわてのヴィーガンマフィン・アムタピーニャ |
大地の恵み丸ごとヴィーガンマフィン |
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東京 |
Shukran-KITCHEN |
本日のランチ〈日替りタジン・ブリワット(モロッコ春巻き)・全粒クスクスなどのセット〉 |
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東京 |
HAL YAMASHITA 東京本店(六本木) |
日本の心 鰹昆布佃煮(単独のメニューではなく、食事の一部として提供) |
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東京 |
HAL YAMASHITA 大手町 Lounge |
日本の心 鰹昆布佃煮(単独のメニューではなく、食事の一部として提供) |
|
東京 |
NADABAN by HAL YAMASHITA 日比谷 |
日本の心 鰹昆布佃煮(単独のメニューではなく、食事の一部として提供) |
|
東京 |
Foodist Link(ケータリング) |
鶏肉とサルベージ野菜のビール煮込み 豆腐と挽肉のマフィンバーガー |
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神奈川 |
パン屋のオヤジ |
パン屋のオヤジの手作りスープ パン屋のオヤジのまかないサラダ |
|
神奈川 |
濱新 |
うなぎの骨せんべい |
|
神奈川 |
こまちカフェ |
COMA×KOMA 季節のドリンク |
|
神奈川 |
関内バル333 |
ベジフロスを使ったオジャ(スペイン風おじや) |
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神奈川 |
大ど根性ホルモン |
小松菜カレー |
|
神奈川 |
ど根性キッチン |
小松菜カレー |
|
神奈川 |
COUTURE BAKE |
無農薬レモンのパウンドケーキ、レモン皮のクチュールクッキー |
|
神奈川 |
レストラン ペタル ドゥ サクラ |
さくら薬膳フレンチランチメニューの一部 |
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神奈川 |
横濱元町霧笛楼 |
ディナーコースのアミューズ:霧笛楼ブイヨン・ドュ・レギューム(新鮮なお野菜の澄ましスープ) Amuse-guele: Bouillon de légumes à la “Mutekiro” |
|
神奈川 |
ブラスリー ミリー ラ・フォーレ |
牛すじカレー |
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神奈川 |
重慶飯店 |
番餅切り落とし |
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神奈川 |
中国料理 黒龍 |
五目焼きそば |
|
神奈川 |
梅林 |
うなぎ骨煎餅 |
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神奈川 |
リストランテ・アッティモ |
地元農家直送規格外ジャガイモを使ったニョッキ 切り落とし牛肉のトマト煮込みソース |
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神奈川 |
シェ・フルール横濱 |
野菜のクリスティアン(オードブル9点盛りの中の1品。野菜の皮等を使ったチップス) |
|
神奈川 |
中国名菜 景徳鎮本店 |
大根・野菜等の料理(予定) |
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神奈川 |
ル プティ クラージュ |
アミューズグールとして本日のお野菜のスープ |
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神奈川 |
象の鼻カフェ |
ブランクッキードリンクセット |
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奈良 |
北岡本店 |
きゅうりの奈良漬、うりの奈良漬 |
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兵庫 |
ニジゲンノモリ |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
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兵庫 |
HELLO KITTY SMILE |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
|
兵庫 |
のじまscuola |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
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兵庫 |
オーシャンテラス |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
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兵庫 |
ミエレ |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
|
兵庫 |
あわじクラフトサーカス |
淡路の野菜薫る ゼロハンガー和風コンソメスープ |
※営業日、メニュー詳細等については、各店舗にお問い合わせください。
出典:https://www.jawfp.org/worldfoodday2019/
TABLE FOR TWOが実施している「おにぎりアクション」も今年で4回目を迎えています。
10月7日から11月20日まで「おにぎりの写真」「おにぎりを作っている写真」「おにぎりをいただきます!している写真」「おにぎりを食べている写真」などなど、おにぎりにまつわる写真を特設サイトに投稿、または#OnigiriActionを付けてSNSで投稿すると、写真1投稿につき、100円が協賛企業から寄付され、アフリカ・アジアの子どもたちに給食が5食届きます。
貧しくて家業の手伝いで学校に通えなかった子どもたちが、学校給食によって学校に通えるようになり、学業成績も向上しています。教育は貧困から抜け出す鍵になります。
出典:https://onigiri-action.com/
世界食料デーである8月から10月は全国でイベントが行われています。
「全国のイベント情報」 こちらからチェックしてください。
講演会やフードドライブという家庭で余っている食材を持ち寄り、福祉団体に寄付するイベントなど、色々あります。
食料問題は対岸の火事ではありません。
この世界食料デーをきっかけに、少しでも地球にいいこと、地球に生きる全ての生物にいいことを選択していきましょう。
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