マインドフルネスのススメ*スマホから離れる時間があなたを整えてくれる*

2008年のスマートフォンの登場から10年あまり。

以降、急激に普及し、普及率は85%を超えています。(2019年2月MRC調べ)

便利で生活に欠かせなくなったスマホですが、弊害も起きています。

不自然な姿勢でスマホを長時間使用することによって首や肩に負担がかかり、頭痛やめまい、首肩の凝りや腕のしびれ、肩が痛みで上がらないといった“五十肩”の症状が20~30代に多発しています。

また、ブルーライトによる睡眠障害、記憶力の低下、歩きスマホも問題になっています。

スマホから離れられず、時間を費やしていると、自分が本当にしたかったことは何だろうか、本当にこれでいいのかと、思うことはありませんか?

そんな時はスマホから離れて、自身の心の内と向き合う「内省」をしてみましょう。

「瞑想」や「マインドフルネス」とも呼ばれ、世界的大企業のトップも実践しているマインドスキルです。

 

1、現代社会に生きるネックとは?

情報通信技術が発展した現代社会、インターネットには情報があふれています。

仕事中は元より、仕事をしていない時間でも片時もスマートフォン(以降、スマホ)を手放さず、移動中も食事中も常にスマホを眺め、頭の中は思考を繰り返しています。

人は無意識のうちに一日あたり6万回思考をし、そのうちの8割がネガティブなものなのだそうです。(参考・日経doorsより)

思考がネガティブに傾くと、「自分はダメなんだ」と自分を否定するようになり、心の病から体の不調に繋がることもあります。

 

スマホから片時も離れられない、スマホがないと不安でどうしようもない状態をスマホ依存症、スマホから起きる体の不調をスマホ症候群といいます。

体の不調は、首の不調が若年層に多く見られます。

うつむいて画面をのぞきこむ時間が長くなるほど、首や肩に負担がかかります。

こうした前傾姿勢を長時間続けていると、本来カーブしているはずの首の骨がまっすぐになる「ストレートネック」になってしまいます。

眼精疲労、肩の凝りや手のしびれだけでなく、長時間持つことによる指の変形も見られるケースもあります。

 

インターネットは便利な反面、情報を常に求め、時間を忘れるほど没頭してしまい、不調に繋がるという問題があります。

仕事でもプライベートでもインターネットやスマホから離れられなくなっているのが現代社会のネックと言えるでしょう。

 

2、内省って何?

こんな時代だからこそ必要なのは、スマホから離れデジタルデトックスをして、自分一人だけの時間を作る「内省」がオススメです。

内省とは、何も考えずに頭の中をリセットし、スッキリと片付け、自身の心の内と向き合うことをいいます。

仕事で色々と体験し経験を積み、家族や大切な人と過ごす時間があって、経験を積めば積むほど思い出は増えていくけれど、自分が本当にやりたかったことはこれなのかな、成長できていない気がする。

もしそんな状態にいるのなら、それは「内省」が足りていないからかもしれません。

多くを経験しても、そこから吸収し学んでいるものがなければ意味がありません。

 

アメリカの第44代大統領であるバラク・オバマ氏もメンターと仰ぐリーダーシップ論の権威、ジョン・C・マクスウェルは、「内省」の時間の大切さを説いています。

経験や体験そのものを重視する風潮もありますが、彼は「多くを経験しても、そこから学ばなければ意味はない」と言います。時間をおいて体験を振り返り、自分のためになる教訓を見いだして初めて、人は成長できるということです。

 

例えば仕事で忙しい時、部下の仕事のペースにイライラし、命令口調で「早くして」とか「どうしてまだできないのか」と追い立ててしまいがちです。

しかし内省の時間を持つと、「何をやっているのだろう。チームがあって皆で仕事をしているのに、なぜこんなに怒っているのか」と反省の気持ちが涌いてきます。

「ありがとう」という感謝の気持ちを、内省によって取り戻すことができます。

 

マクスウェルは「内省」の時間を取ることで以下の4つの成果が得られると語っています。

  • 自分の経験を「見識」に変えられる(役立てることができる)
  • 自分が「正しい道」をたどっているかを確認できる
  • 自分の核が分かる
  • 直感がさえる

引用:日経doors「4ステップで自分と向き合う「アイデンティティーの法則」

 

内省のやり方として非常に効果的なのが「マインドフルネス瞑想」です。

ヨガの哲学でもあるので聞いたことがある人が多いと思います。

何やら宗教じみていて、自分とは関係ないと思って避けていた人もいるかもしれませんが、近年では脳科学や心理学の分野でその効果が立証され、グーグルやインテルといった大企業をはじめ、世界中のビジネスリーダーが取り入れてたり、社員教育に導入、実践しています。

 

マインドフルネスとは「今、ここに100%集中し、自分自身の身体や気持ちの状態に気づける、心のあり方」のことです。

語源は、仏教における「念(サティ)」を表す言葉であるmindfulnessの英訳語で、「心にとどめておくこと」「気が付くこと」「注意すること」などと訳します。

 

3、マインドフルネスのやり方

マインドフルネス瞑想の基本は呼吸を使います。

それもただ「自分の今の呼吸に意識を向ける」だけです。

吸って、吐いてを繰り返す。そして、他のことを考え始めたら、すぐに注意を呼吸に引き戻す。

これを繰り返すことによって「注意力」と、注意がそれたことに気づく「メタ注意力」が鍛えられ、一つのことに集中する力が高まっていきます。

 

最初は呼吸しながら、「この後の予定は?」とか「今日の夕飯どうしよう?」とか注意が外れがちです。普段、何も考えないことに慣れていないからでしょう。呼吸だけに注意を向けるのは意外と難しいものです。

しかし、瞑想は普段使っていない脳の領域を活性化するので、瞑想は「脳の筋トレ」とも呼ばれ、鍛えられる能力なのです。

 

基本のマインドフルネス瞑想は3つのステップで行います。

ステップ1 「調身」姿勢を整える

ステップ2 「調息」呼吸を整える

ステップ3 「調心」心を整える

<やり方>

1.座って、背筋を伸ばし、姿勢を整えます。

2.呼吸を整えながら、深呼吸を1〜2度行いましょう。

3.目を閉じ、ゆっくりと鼻呼吸を始めてみましょう。

4.呼吸に意識を向け、お腹がふくらんだり、へこんでいく動きを観察してみましょう。

5.雑念が湧いた時は、素直にそれを感じて受け入れ、再び今この瞬間に意識を向け、瞑想を続けてください。

6.5分〜20分程度行ったら、ゆっくりと目を開き、少しずつ意識を戻していきましょう。

 

引用:いま、こころのクリエイト「マインドフルネス瞑想の効果・やり方まとめ

 

瞑想をする際は暗すぎず、明るすぎず、適度な気温の場所、なおかつ静かな場所を選ぶといいでしょう。

姿勢も、必ずしも座禅を組む必要はありません。仰向けに寝たり、椅子に座ったりと自分の最もリラックスできる状態を選びましょう。

他の方法として、慣れてくると散歩をしながらできるウォーキングマインドフルネスはいかがですか?

歩きながら行うマインドフルネスです。

1歩ごとに、自身の呼吸や足の裏の感覚、全身の動きなどをよく観察します。

歩くときは、「右足、左足、右足、左足…」と足の動き意識し、頭の中で言葉を言いながら確認しながら歩きます。

歩きながら瞑想をできるようになれば、通勤中や買い物の際など日常で瞑想を取り入れることができます。

 

食事をしながらできるイーティングメディテーションもあります。

まず、 いつもの食事通り、ご飯を自分の目の前におきましょう。

すぐに箸を開かず、まずは今日の食材をゆっくりと観察してみます。

献立の品から、ご飯の一粒一粒までじっくりと見ましょう。

それから、口に入れ、舌で食感を味わいます。

ツルツル、ザラザラ、プチプチなど食材によって感触が大きく異なることに気がつくでしょう。

それからゆっくりと咀嚼し、じっくりと味わいましょう。

TVも音楽も消して、30分程度かけゆっくりと食事のみに集中することが大切です。

 

最後にもう一つ、耳を澄まし、聴こえてくる音に集中するマインドフルリスニングはいかがでしょうか?

どこでもできるトレーニングではありますが、交通の騒音や会話など落ち着かない環境ではなく、ゆったりとした気持ちになれる静かな場所を選んで行うことがポイントです。

方法はとてもシンプル。

普段何気なく聴いている周りの音を意識し、呼吸を整えていきます。

まず、目を閉じて呼吸を整えましょう。

特に吐く息を意識しながら深呼吸を行い、呼吸が整ってきたら、自分の呼吸の音に耳を傾けていきます。

その後、徐々にまわりの音にも意識を傾けてみましょう。

鳥のさえずり、遠くの車の音、飛行機の音など聴こえてくる音に意識を向け、ただ聴くことに集中します。

 

4、マインドフルネスをして変わること

マイドフルネスをした後は、ずっと忙しく動いていた脳が小休止する感覚を新鮮に感じ、脳のすっきりした感覚にまず驚くと思います。

そして、リラックスして心が落ち着いているのを感じるでしょう。

リラックスしている状態というのは、自律神経が整い、副交感神経が優位となり、自然とストレスが軽減されます。

実際に、マインドフルネスはストレスやうつ病の心理療法として取り入れられています。

 

「今この瞬間」に集中することで、自分のことを含め、物事を客観的に俯瞰(ふかん)して眺められるようになり、自分の思考の癖やパターンが見えてきて、気づく力が高められます。

そして、それを繰り返すことによって無意識でやっているネガティブ思考から解放され、ストレスが軽減されるとともに自己洞察力も深まっていきます。

そして、相手の感情にも気づきやすくなります。

つまり相手への共感力が高まり、人を思いやる言動が増えるといわれています。

会社でも、イライラとし、いつも部下に怒鳴り散らしている上司より、常に落ち着いてメンタルが安定している部下思いの上司についていきたいと思いますよね。

 

 

そして嬉しいことに、副交感神経優位の状態は免疫力向上も期待できます。

不安定な世の中だからこそ、免疫力はつけておきましょう。

 

それに加えて嬉しい効果は、一点に集中させる力が鍛えられることです。

作業に集中していつもより短時間でこなせるようになったり、より良いパフォーマンスができたり、創造性が高まる効果があります。

 

仕事で行き詰った時に考えても考えてもアイデアが浮かばない、それでいてランニングや散歩中にパッとインスピレーションを得ることがあります。

それと同じで、常に何かを考えていて疲労している脳がマインドフルネスで解放され、かつ覚醒した状態になるので、良いアイデアが生まれるのです。

 

企業がこのマインドフルネスを社員研修に使うようになったのもこのような効果からです。

 

5、まとめ

現代はPCやスマホ、タブレットなど気軽に使えて便利な時代です。

しかし、一方で意識しなければ自分と向き合う時間と空間を作ることはできません。

皆さん、スマホを触らず、何もしないでボーっと自分の内面に耽る時間を持つことは、ほとんどないのではないでしょうか?

 

思考し続けると脳は疲労し、本来人間に備わっている五感が損なわれてしまいます。

スマホから離れ、「今」感じるものに意識を向けてみましょう。

五感が磨かれ、心が整っていくのを感じるはずです。