テレワークが普及した今こそ、ワークスタイルを再構築しよう

新型コロナウィルスの感染拡大を防ごうと急速に広がった在宅勤務。

通勤に時間を割かなくてもいい分、睡眠、勉強、家事などの時間ができ、メリットを感じている方は多いですよね。

しかし、夫婦間では問題点があれこれと出ています。

共働き世帯で多いのが家事、育児の負担問題です。

ともに在宅勤務になることで妻に負担が偏っていた現状がより濃く出てしまいました。

今こそ家庭で問題点を洗い出し、夫婦ともにワークスタイルの再構築をするべきです。

 

1、テレワークの現状

新型コロナウィルスの感染拡大予防のため、これまで毎日会社に通勤していた人が一番大きく変わったことは、テレワークで在宅勤務になったことではないでしょうか。

初めてテレワークを経験している方も多いと思います。

 

5月13日の日本経済新聞で、「東京都はテレワークを導入した都内企業が4月に63%になったとの調査結果をまとめた」とありました。

これは、東京都が無作為抽出した従業員30人以上の企業を対象に実施し、394社が回答したものです。

3月時点では24%だったので、1カ月で2.6倍にもなりました。

導入した企業を規模別にみると大企業が79%、中小企業が71%、小規模企業が54%。

いずれも導入率は前回調査から2~3倍になりました。

 

業種別では、事務や営業職が多い情報通信や金融で76%の企業が導入。

現場作業や対人サービスが必要な建設や製造、飲食、小売りなどの業種でも55%が導入していました。

テレワークを実施している従業員の割合は「8割」が20%、「6割」が18%、「10割」が15%。

従業員1人あたりのテレワーク実施日数は12.2日で前回調査から3倍に増えました。

 

 

出退社はパソコンにログイン、ログアウトで、会議はオンラインWebミーティング。

家に環境さえ整っていれば、在宅勤務ってわりとできるな。

という感想を抱いている方多いのではないでしょうか。

最近は、飲み会もオンラインになり、「zoom飲み会」も流行っていますね。

 

「自分の家にいると鎧を着て構えることがなくなり、穏やかな気持ちで仕事に取り組める」

「イライラすることが減った」

など実際在宅勤務をしてみてわかった嬉しいメリットがあります。

もう以前のような、満員電車に乗って毎日会社に行くワークスタイルには戻れないのではないでしょうか?

 

 

2、共働き家庭が抱える問題点

ウィルス対策の在宅勤務はメリットばかりではありませんでした。

今や、専業主婦世帯を大きく上回る共働き世帯。

この共働き世帯にとって在宅勤務は夫婦の絆が深まるか、溝が深まるか二極化されました。

 

夫婦ともに在宅勤務をしているのに、夫は出社していた頃と働き方を変えておらず、昼食時に食卓につく以外、部屋にこもりっきり。

昼食の用意も後片付けも、掃除、ゴミ捨て、洗濯も妻任せという夫。まるで家事代行サービスを依頼した気にでもなっているのでしょうか。

 

野村総合研究所の武田佳奈・上級コンサルタントによると、

野村総合研究所が3月末に共働き男女6184人を対象に実施したネット調査で、30~40代の夫で『家事の量・頻度が増えた』とする回答は24.5%、『育児の量・頻度が増えた』は27.7%だった。学校も一斉休校するなど、家事・育児が増えたはずなのに約7割の夫は行動を変えていない。その分、妻の負担が増したと推測できる。

引用・日本経済新聞5/8掲載

 

保育園も学校も休校になって、自分も家にいるのだから家事・育児の時間が増えるのは当然です。

以前は通常、子どもの昼食が給食だった家庭では子どもの人数×平日1食分、夫も在宅なら+1食分が増加。在宅勤務で仕事しながら家族の三食を考え、買い物や準備をするのはとても負担になります。

それなのに、7割の夫は負担が増えていなかった。これは問題ですよね。

 

今までは夫婦それぞれが会社で過ごしていたので時間をどう使っていたのかお互い見えません。

朝の子どもの世話から始まり、保育園へ送ってから出社。帰宅前に子どもを迎えに行き、買い物をしてから帰宅。そして、家事しながらの育児、その全てが実は夫には見えていなかったのです。

それが在宅勤務になっても変わらない、それどころか増えているとなると、妻が夫に不満が高まるのも当然です。

コロナ離婚も原因がわかりますよね。

 

3、家庭の負担をフェアにしよう

在宅勤務をしている今、夫婦でじっくり話し合うことが重要です。

仕事への情熱、家庭への配慮など、それぞれの価値観がありますよね。

それをお互い話し合い、価値観を擦り合わせて相互理解を深めましょう。

アフターコロナの社会状況に不安がある今、夫婦ともに仕事に就いて、収入を得ている方が安心安全です。

夫も妻の仕事への情熱がわかると、妻のキャリアを応援し、家事・育児を自然と負担するようになるでしょう。

この家にいる機会に家庭の家事育児を洗い出し、家庭の負担をフェアにしましょう。

 

時間の余裕がある今、子どもに料理や掃除を教えるのもおすすめです。

以前なら自分がやった方が早いからと、教える時間も、心の余裕もなかったことでも、今なら教え育てることができます。

子どもに家事を教えることは、子どもの成長にも繋がり、何より長い目で見て自分も楽ができますよね。

 

4、ワークスタイルを再構築しよう

前述の野村総合研究所が2020年3月27日~31日、全国の従業員500人以上の企業に勤める男女計6,184人を対象としたインターネットアンケート調査によると、テレワークやテレビ会議を取り入れた働き方の増加は、

『共働き家庭が仕事と家庭を両立していく上で役立つと思う』

とする回答が56%に上りました。

この調査は3月末のものですので、緊急事態宣言が延長された今ではさらにテレワークに対して肯定的でしょう。

 

4月下旬、日経ウーマノミクス・プロジェクトが調査を実施したところ、

「通勤時間が減り家族との時間が増えた」など在宅勤務をした1400人の74.8%が「新型コロナ収束後も続けたい」と継続を希望しました。

やはり、「時間の有効活用」と「集中して仕事ができる」を理由に挙げた人が多いようです。

 

1時間の会議のために、往復2時間かけて移動するのでは、やはり時間が無駄ですよね。

みんなわかっていたけど、自分一人で言っても変えられなかった壁がありました。

しかし、新型コロナウィルスでWeb会議がみんな一斉に普及しました。

対面ではなく、Web上で完結するので感染予防のエチケットとして喜ばれるぐらいです。

 

企業も生産性向上を期待できるとわかり、今後、新型コロナウィルスが収束しても、テレワークを取り入れたワークスタイルは定着すると予想されます。

 

今まではどの業種が、どの業務内容がテレワークできるか検討していたと思いますが、これからは逆にどの業務内容が会社に行かなくてはいけないのかになる企業も少なくないでしょう。

 

 

5、まとめ

働き方改革として、企業は残業時間削減、有給休暇取得、フレックスタイムの導入など様々な取り組みを行ってきました。

今回、新型コロナウィルスの感染拡大予防のため全国でテレワークが一気に進み、今までの制度が必ずしも必要ではなくなりました。

 

いつでも、どこでも、誰とでも働けるテレワークは、移動と時間の壁をなくしたのです。

これは仕事が成果主義へとシフトすることを意味します。

無駄を省いて効率よく成果を出すため、ワークスタイルの再構築が欠かせません。

 

そしてアフターコロナで夫婦ともに在宅勤務となっても、ストレスフリーで働けるよう家庭内の再構築は欠かせません。

生活や働き方をどうするのか家族で話し合いましょう。

 

 

参考・日本経済新聞社5月8日、5月13日、5月18日

   日経スタイル WOMAN SMART

   日経doors スキル

   野村総合研究所「新型コロナウィルス緊急提言」