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あなたも実はそうかも、インポスター症候群の女性たち

あなたも実はそうかも、インポスター症候群の女性たち

2020/7/2

人から褒められたら、「いえ、私なんて」と謙遜して返事してませんか?

肯定すると自慢に聞こえてしまうだろうし、否定したら相手を傷つけてしまうかも。

これは、奢ることなく、謙虚にと育てられた日本人らしさの美徳なのかもしれません。

しかし、この謙虚な振る舞いは、あなたをネガティブにさせているインポスター症候群によるものかもしれません。

この『自信がない症候群』と言われるインポスター症候群の正体を探り、明るい未来を描いてみませんか?

 

1、インポスター症候群とは

自分に実力があり、仕事の実績があるにも関わらず、成功や今の役職、地位は運が良かったからで、自分の本当の実力ではない。

周りが自分を持ち上げ、過大評価しているだけ。

こう考えて自分に自信が持てないという心理的傾向を「インポスター症候群」と言います。

 

インポスターは英語でImposter、「詐欺師」や「偽物」という意味です。

1978年心理学者のポーリン・R・クランスとスザンヌ・A・アイムスによって命名されました。

”自分が周囲に対して“実力があるかのように見せて、周囲を騙している”というような感情を持っている状態を言います。

精神障害ではなく心理的傾向や気質で、特に社会的に成功した女性に多いという研究もあります。

 

 

30年前の25歳~29歳の女性の就業率50%程度に対し、今は80%以上の女性が就業しています。(総務省統計局調べ)

今や女性の労働力は社会にとって欠かせません。

しかし、厚生労働省「雇用均等基本調査」の2018年度の女性管理職比率(課長相当職以上)は11.8%と、政府が当初設定した、2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%とする目標には遠く、2030年までにすると先送りする案もあります。

 

なぜ女性管理職が増えないのでしょうか?

 

家事育児に時間を取られて、残業を伴う管理職はできないから。

そこまで責任ある役職に就きたくないから。

意欲はあっても任されないから。

女性管理職がいなく、前例がないから。

 

など、原因は様々です。

日経ウーマノミクスの女性会員1180人の調査で、

「実力不足がバレてしまうのではないかと不安になる」

「人と比べて自分が劣っているように思う」

という項目に「当てはまる」と感じる人がそれぞれ500人を超え、「当てはまらない」を上回りました。

 

出典・日経ウーマノミクスプロジェクト

 

しかし、興味深いのが、

「自分の役職や待遇に対して、自分の能力が不足していると思う」

「評価されても、自分はその評価に値しないと思ってしまう」

という項目が「当てはまらない」と感じた人が多かったということです。

出典・日経ウーマノミクスプロジェクト

 

自分に自信がないならこちらの項目も「当てはまる」の人が多いだろうと思いますが、

「そもそも高い評価など受けたことがない」というコメントがありました。

ジェンダー・ギャップ指数で日本は153カ国中121位。

高い役職や待遇を受ける女性がそもそもまだ少ないという事実が数字に表れています。

 

女性が昇進できるよう会社が制度を充実させるのももちろん重要です。

残業し、労働時間が長い人ほど管理職になれるというのは違いますよね。

ワークライフバランスを保てなくては社員はついてきてくれない時代です。

社内制度は整っているが、女性管理職が増えないというのは、そもそも管理職になりたくないという女性が多いというのが一因です。

 

2、自己肯定感の低い女性たち

会社が管理職への打診をした時、男性は6割の自信があると引き受けるが、女性の9割の自信がないと引き受けないといいます。

この女性の自己肯定感の低さはどこから来るのでしょうか?

 

日本経済新聞社と日経BPの女性誌「日経ウーマン」による2020年「女性が活躍する会社ベスト100」で、1位になった日本IBMでは、19年から女性管理職育成のための年間プログラムを実施し、参加者54人のうち3割が管理職に昇進。女性管理職比率(19年末時点)は17%に伸びました。(出典・日本経済新聞2020年5月11日付)

 

日本IBMは、まず女性管理職候補を選抜し、彼女たちに1年間、管理職になるためのスキルや心構えなどを、講義やディスカッション、eラーニングなどを通じ学べる機会を用意しました。

当初は「なんで私が候補に?」と自信を持てない女性社員もいたそうですが、1年後には「管理職になりたくない」と答える割合が、開始前の4割から1年で1割に減りました。

 

女性の自信のなさには、働きやすい制度と、挑戦意欲を引き出してくれるきっかけが必要です。

 

3、インポスター症候群の症状とは

インポスター症候群の症状は次の通りです。

自分の実力を信じず、仕事の成功は運が良かったから、評価されているのは周りの人が助けてくれているからと、自分自身を卑下することが挙げられます。

そして、自分が能力や実力があるように周囲を欺いてないか、いつか嘘がばれるのではないかと恐れているのも特徴です。

 

ネガティブな思考で損をするのは自分だけではありません。

自分を卑下してばかりでは、実力や実績が正しく得られずもったいないです。

そればかりか、仕事で失敗しても準備不足のせいにできるよう、やるべきことを後回しにしたり。

挑戦しなければ失敗しないと、挑戦をせず決められたことしかしなかったり。

正しいキャリアが進めず、人手不足で悩む会社にとっても大きな損失です。

 

しかし、こういった症状があるのは特殊なケースではありません。

インポスター症候群は7割の人が経験しているといいます。

(参考・ Denise Cummins Ph.D.「Do You Feel Like an Impostor?」Psychology Today、2013年10月3日)

アメリカ、フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)も著書「リーン・イン」で自身にインポスター症候群の傾向があると記しました。

 

4、インポスター症候群の原因

インポスター症候群になる原因は何でしょうか?

それは、成功した時に期待や嫉妬を周りから受けるかもしれないから、自分は今のままでいい、注目されるべきではないという不安が挙げられます。

他にも、もし成功したら、今より責任ある役職が回ってくるかも!?そんな責任負うことができない。

もし失敗したら、周りから嫉妬や妬みを買うのではないかという恐れ。

成功しても失敗してもマイナスになるなら、現状維持で行こう。

という思い込みが挙げられます。

 

そして、小さい時から謙虚、謙遜を美徳とし、教育されてきた環境も一因です。

女性だからと周りと同じように振る舞って、おしとやかにしなさいと育てられてた人が、女性活躍という風潮によって、表に出てリーダーになりなさいと言われても、「自分には無理です」となるのは明白です。

インポスター症候群が女性に多いというのはこのような理由からでしょう。

 

5、インポスター症候群を乗り越える方法

あなたが今、自信を持って仕事に取り組むために、どうやったらインポスター症候群を克服することができるか、3つの方法を教えます!

 

①今日の出来たことを一日の終わりに振り返ろう

仕事からの帰宅中、お風呂に入っている時、就寝前、いつでも結構です。

「今日はあれが失敗したな」「あの時は、こうすべきだった」と頭の中で反省会をすることなく、意識的に「今日はこれが出来た!」と一日のやり遂げたことを振り返りましょう。

どんな些細な事でもいいです。

自分を褒めて肯定することが大切です。

スマートフォンや手帳にメモをするのも見える化ができて効果的ですね。

優秀な人が集まっている部署や、競争率の激しい社内だと周りと比べて自分を卑下しがちですが、周りと比べることなく、昨日の自分と今の自分を比べましょう。

自分を肯定することを習慣化するのです。

②今に注目して小さなゴールを積み重ねていこう

インポスター症候群になりネガティブな考えばかり頭に浮かんでくる時は、未来の心配をしてしまいがちです。

気をそらして抜け出そうと思っても、一旦不安に思ったネガティブな感情はなかなか頭から離れません。

そういった時は、「今、自分はインポスター症候群に陥っているな」「多くの人が経験する感情だ」と、まず今の自分の状況を認識しましょう。

その上で、ここにいる”今”に集中し、仕事ややるべきことに取り組みましょう。

ざわざわっとした不安、雑念を払拭して、目標を設定し、小さなゴールを積み重ねていくことで「やればできる!」という自信を積み上げていきましょう。

③褒められた時の定型文を用意する

仕事の成果に対し、上司や周囲から褒められたら「ただ運が良かっただけです」「私なんて大したことしてないです」と答えていませんか?

謙遜が半分、自分を過小評価しているのが半分といったところでしょうか。

自分を下げるような返答をやめ、褒められたら「ありがとうございます」と素直に肯定しましょう。

その上で「褒められたこと、自分では意識していませんでした。見てくださってありがとうございます」と答えると、謙虚かつ、褒められた相手も立てることができます。

褒められたことに対して、「そんなことないです」と否定しては、相手も自分の見立てが悪かったかなと傷をつけかねません。

褒められた言葉の返し一つで相手が自分に持つ印象が変わり、自分も自信に繋がります。

褒められたらこう答えようと自分の中で定型文を作っておくと、とっさの時もすらすらと出てくるでしょう。

 

6、まとめ

社会は以前にも増して女性の力を求められていますが、女性は自分がリーダーやマネージャーのようなチームの中心になることにまだ抵抗を感じる人が多くいます。

社内にロールモデルがいない

部下をどう率いたらいいかわからない

誰に相談したらいいかわからない

このような理由で、実力も経験も十分にあるのにためらっています。

 

まずはインポスターという概念があることを知りましょう。

自分だけの悩みではないことを知り、安堵することができます。

そして、仕事に家事、育児と全て完璧でなくていいと肩の力を抜きましょう。

自分一人で抱え込まず、頼れる人、頼れるサービスは利用し、一歩を踏み出してください。

 

 

参考・日経ビジネス「世界の最新経営論」

   日経ウーマノミクスプロジェクト

   日経WOMAN SMART キャリア

   アデコの派遣 お役立ちガイド

   nomado journal 知見・スキル

   日経doors 目からウロコの仕事ハック

 


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