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ウィズコロナの時代にうまく復職する方法

ウィズコロナの時代にうまく復職する方法

2020/8/12

 

私たちの生活をガラッと変えたコロナ禍。

常に感染することの不安を抱えながら、新しい生活様式への移行でストレスと疲れが蓄積されています。

この状況の中、出産休暇や育児休暇、体調不良等からの復職を予定されている方もいると思います。

久しぶりの仕事、ましてウィズコロナの時代において、復職の準備をどう行ったらいいのでしょうか?

また、仕事への心構えや新しい生活スタイルの構築を提案します。

 

 

目次

1、復職の準備をする

久しぶりに仕事を再開するにあたり、まず頭の中でイメージをしてみましょう。

今回の休職が出産や育児のためだったら、子どもが加わることにより、どう変化が訪れ、どう対応していくのか。

病気による休職だったら、業務内容の変化や、通院や投薬等の必要があるかもしれません。

 

仕事の内容、やり方、職場の様子から、通勤、朝起きてからの支度、帰宅後の生活まで一日の流れをイメージします。

すると、胸がつかえたり、心がざわっとしたことがありましたか?またそれは何でしたか?

人間の脳は思考性防衛本能という機能があり、それがネガティブ思考を引き起こすといいます。

それは悪いことではなく、人間が生存率を高めるために自然に備えつけられた『脳の警報システム』です。

復職することの何に対して不安を抱いているのか、まず認識しましょう。

 

1-1、復職への不安の正体を知る

『暗闇で猛獣のうなり声が聞こえたような気がした。声の方向を見たら何かが動いた。仲間かもしれない、風かもしれない、しかし、楽観は禁物です。声の正体は猛獣だ、という前提で見ないと命を失うかもしれないからです。だから、不安は情報を収集するときに、その実態はさておき、「よりネガティブな情報を選択しようとする」という特性を持っています。』

引用・日経doors「新型コロナで不安は当たり前 乗り越えるためのルール4」より

 

コロナ禍による生活と環境の変化と、日々報道される感染情報、そして休業による経済的な心配。

誰もが不安によって疲れています。

この状況で復職するには、「不安」という感情の正体を知ることがまずは大切です。

そして、不安を解消するには、ネガティブに傾いた思考に対し反対の情報を入手し、ポジティブに思考を持っていきましょう。

 

例えば、新型コロナウィルスへの感染の不安には、免疫力を上げるため毎日バランスの良い食事を作ろう、それが家族の健康に繋がるといったポジティブ思考です。

 

休職前のように働けるだろうか、という仕事の内容への不安には、復職前の面談で確認することができます。余裕があるようなら休職している今、勉強をしてスキルアップすることもできますね。

 

ウィズコロナの時代、復職した早々にリモートワークということも予測されます。

家で仕事できるかしら?という不安には、ネットワーク環境や新たに増えた業務確認事項は、会社に相談しながら整えることができるでしょう。

 

1-2、「ここだけは変えたくない」ことの線引きをする

自分で変えられること、変えられないことの線引きをしておくと、気持ちが楽になります。

例えば、新型コロナウィルスに感染しないよう、感染予防策を心がけ実践していくことはできます。

しかし、自分でコントロールできないこともあります。

家族が感染してしまったら?

社内に感染者が出たら?

こういった対策をしていてもコントロールできないことに関して、考えすぎても疲労するだけなので、考えすぎないようにしましょう。

 

子どもが食物アレルギーを持っているので、子どもの食事は必ず手作りしよう。大人の食事は用意が出来ない時は、買ってきた惣菜で済ませよう。

 

掃除をする時間がないけど、自宅に他の人が入るのは嫌だからハウスクリーニング業に依頼はしたくない、散らかっているけど目をつむろう。

 

復職後に時短勤務になるのはしょうがないが、ステップアップしたいので、任された仕事は最後まで引き受けよう。

 

など、自分の中で線引きをすると迷いがなくなります。

 

1-3、周りに予め協力をお願いする

産休明けの復職する方は、初めての登園と仕事の再開が同時にやってきて、育児と仕事の両立を始めることになります。

感染対策に気を配りながらの両立は、緊張し疲れると思います。

予め育児と仕事の両立をしている会社の先輩に話を聞き、イメージをしましょう。

 

そして、大切なことは自分一人で抱え込まないことです。

子どもが体調不良で登園できない日に限って、仕事が大変で休めないということもあるでしょう。

パパにどこまでお願いするか、パパがダメなら次は誰にお願いするかを決めておき、予め伝えておきます。

自治体などのサポートセンターやシッター会社もあるので、調べて登録しておくのも安心材料になりますね。

 

「朝食を作るのは私、片づけるのはパパ」

「保育所の準備をするのは私、子どもの送り迎えはパパ」

「買い物は私、掃除ゴミ捨てはパパ」

といった具合に細かく役割分担をしておきましょう。

また、「家に帰って疲れて何もしたくない時は、夕食のお惣菜はパパが買って帰ってくる」

といった具合に、予め予測を立てておくことで、そうなった時に慌てないで済むでしょう。

 

1-4、コミュニケーションツールの使い方を予習しておく

感染予防のため復職早々、リモートワークといったことも想定できます。

その場合、休職していた間に新しいパソコン、新しいソフト、新しいコミュニケーションツールが導入されているでしょう。

もちろん、会社から説明は受けるでしょうが、新しい生活だと他のことに神経が集中し、なかなか頭に入らないこともあるでしょう。

復職前に在宅で働けるようインターネット環境も整えておき、先輩や同僚に聞いたり、使い方を調べておくと安心です。

オンラインでのコミュニケーションは、対面とは違い、相手の表情や心理がつかみにくいものです。

会話のテンポを変える、表情やうなずきを大げさにするなど、オンラインコミュニケーションを頭に入れておくだけで、実際始めたときにスムーズに移行できるでしょう。

 

2、復職した後の心構え

復職後、最初は慣れるまで3ヶ月はかかるでしょう。

以前はなかった新型コロナウィルスへの感染予防は、仕事と育児の両立にさらなる負担が重なります。

ソーシャルディスタンスを図りながらの通勤、こまめな消毒など常に緊張を強いらるのです。

復職後の心構えは次の3点になります。

 

2-1、ワークとライフのベターバランスを探す

休職中はワークライフバランスを気にすることなく過ごしていましたが、復職後は自分なりのワークとライフのベターバランスを探してください。

休職前のようにワーク中心の方が達成感があり充実するという方もいるでしょうし、ライフ中心にするため、時短勤務や雇用形態の見直しをする方もいるでしょう。

 

育休明けで復職する方からよく聞くのは、

「休職中はずっと子どもと過ごしていたので、復職して久しぶりに自分の時間が持てた」

「大人と久しぶりに会話をした」

「通勤時間でさえ一人の時間は嬉しい」

「やはり自分は仕事が好きで、人生に欠かせないものだと思った」

という声です。

仕事をするということは、ウィルスへの不安が常にある社会で自分の自信に繋がり、強みになるでしょう。

 

2-2、健康第一、無理しすぎない

仕事と家庭、全てを完璧にしないといけないと思い込んで無理し過ぎないようにしましょう。

職場の人、子どもの保育所の保護者、SNSで見る同年代の人など周りを見ると、家庭を持ちながら仕事をして、料理も何品も作って、家も綺麗で、身なりもきちんとしている女性が多く、どうして自分ばかり毎日慌ただしく余裕がないのだろう、と感じていませんか?

「隣の芝は青い」とはよく言ったもので、周りはよく見えてしまうものです。

周りの目を気にしすぎて、大切にしたいものは何かを見失わないようしましょう。

 

ウィズコロナの時代の復職になりますので、感染予防対策をしながら職場に通勤することになります。

気を張っている状態が続きますので、疲労が溜まり免疫力が下がる可能性があります。

疲れたら手を抜けるところは手を抜いて、体を休ませましょう。

お風呂にゆっくりと浸かり、睡眠をいつもより1時間余計に取るなど、リラックスできる状態を作りましょう。

健康第一です。周りと比べて無理しすぎないようしましょうね。

 

2-3、一人で抱え込まない

感染予防対策で保育所の延長時間の制限がされている。

在宅勤務の日は子どもを預けられない。

子どもが感染を恐れて学童に行きたくないと言う。

など、今までにはなかった課題が出てくることが予測されます。

自分一人で解決しようとせず、パパ、両祖父母、シッターサービスなど頼りにできるところは活用しましょう。

真面目で熱心に仕事や育児に取り組む人ほど、「完璧にこなさないと」といった呪文に囚われ一人で抱え込んだり、パパが予定通りに動いてくれないと相手を責めてしまいます。

「完璧でなくていい、うまくいかなくても大丈夫」と大きな心で構えましょう。

 

病気での休職後の復職も然りです。

少しでも不安があるなら病院や家族に相談し、一人で抱え込まないようしましょう。

 

3、自分なりの復職を確立しよう

新型コロナウィルスにより、働き方の多様化がさらに進み、休職前の状況とは異なることが多いでしょう。

以前の働き方が自分にはベストだったから、また以前のように働きたいと希望しても叶わないかもしれません。

しかし、産休、育休明けのあなたは確実に以前よりステップアップしています。

仕事だけが自分を高めてくれるツールではありません。

育児は自分の思い通りにならないことの連続で、次から次に予測不能なことが起きますよね。しかし、それをあなたは受け入れて、乗り越えてきたのです。

この経験は、あなたに忍耐強さと優れた判断力、適応力、包容力など様々な能力を高めてくれました。

病気が理由の休職では、共感力や感受性を高め、それがあなたの強みとなりました。

社会が不安定な中の復職になりますが、完璧を目指さず、臨機応変に、柔軟な姿勢で取り組み、自分なりの復職を目指しましょう。

 

参考・日経DUAL『ウィズコロナ親子の心の整え方』

            日経doors『私のテレワークスタイル、公開します!』

   日経doors『コロナ禍 私たちの提言、伝えたいこと』

 


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