SDGsに取り組む企業まとめ~前編~
2018/12/26
最近、SDGsという言葉をよく目にします。
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2015年9月に国連サミットにおいて採択された国際目標です。
2030年までを期限とし、貧困、エネルギー、成長・雇用、気候変動など、持続可能な社会の実現のための17のゴールと169のターゲットから構成されています。
以前、”私たちにできること”として、身近に取り組めることをご紹介しましたが、企業も今、自社のCSRをSDGsと関連付け発表しています。
ここでは、SDGsに積極的に取り組む企業をまとめてご紹介します。
目次
外資系総合コンサルティング。
SDGsに取り組みたい企業を支援。
顧客・政府・地方自治体・NGO/NPO・学術界などのマルチステークホルダーとパートナーシップを推進しつつ、5つの主要原則に基づいた、包括的なSDGs統合推進プログラムを構築し、全社で取り組みを展開しています。
また、SDGsに立脚した中期経営計画の立案やビジネスモデルの変革等、社会課題を経営戦略に取り入れることで非連続で不確実な未来におけるお客様の成長を支援します。
出典:アクセンチュアHPより
朝日新聞社は、グループ企業や関連団体とともに、社会問題の解決に向けた様々な活動に先駆的に取り組んできました。2004年には、日本メディアとして初めて「国連グローバル・コンパクト(GC)」に参加。今後も、世界を変えるための17の目標の実現を目指して、グループとともに議論を深め、企業活動に反映していきます。
出典:朝日新聞社HPより
次世代を見据えて、男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、自由かつ公正で質の高い初等教育の提供を目指したり、ジェンダー平等の実現や、多様な働き方を推進。大手マスコミだからこそ実現できる大規模なイベントも多数開催、成功しています。
新聞販売所(ASA)の仕事の特性を活かし、新聞配達で町を回り、高齢者と接する機会も多いということで、「認知症サポーター」養成講座を開催し、17年8月末現在でサポーターになった所長や従業員、関連会社員らは4,758人に上りました。
また、HPの2030SDGsで変える コラム&レポートはSDGsに関するコラムがとてもわかりやすく載っているので、是非ご覧ください。
営業研修・営業力強化・法人研修セミナーを提供しています。
SDGsの「目標4 質の高い教育をみんなに」全ての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進すると掲げ、売上金の一部を発展途上国の教育支援に活用しています。
出典:株式会社アルヴァスデザインHPより
2015年9月にNPO法人HEROとの協働で、内戦後のカンボジア・シェムリアップ州ルサイ村に小学校校舎の建設を手がけ、2017年3月5日、同じくカンボジア・シェムリアップ州のスナーソンクリァーン村に2校目の小学校校舎建設プロジェクトを実施しました。
これからも、発展途上国の教育支援に取り組むといいます。
また、SDGsの世界を体感できるゲーム型ワークショップ『2030 SDGs』を開催し、クライアントにSDGsを提供しています。
「世界のティーカンパニー」を目指し、SDGs推進を基本とした上にCSR憲章が成り立っています。人権や労働環境はもちろん、メーカーとしての環境配慮が優良です。
主力事業の緑茶事業では、日本の茶産地が耕作放棄地や後継者不足などの問題を抱えており、農家への技術提供、全量買取を含めた仕組みが確立しました。
この取り組みは、SDGsの
「目標2 飢餓を0に」 持続可能な農業
「目標8 働きがいも経済成長も」 地域雇用・経済活性化
「目標12 つくる責任 つかう責任」耕作放棄地の活用
に相当します。
製造工程で年間約56,000トン発生する茶殻は、多く は農家への堆肥・飼料として利用されますが、「茶殻リサイクルシステム」で、 茶殻を原材料の一部に使用し、紙製品、樹脂、建材など約 100種類の茶殻リサイクル製品が生まれました。
「お~いお茶」に使用する茶殻が入っているダンボールは、約5,400万ケースに上り、コストの削減、環境・社会側面での効果もあります。
また、物流体制の構築によりCO2排出量削減と省エネルギー化実現。「エコシップ・モーダルシフト事業 優良事業者」 として国土交通省海事局長表彰を受賞しました。
よく見る「おーいお茶」のペットボトルも軽量化や薄膜化で、環境配慮型PETボトルになっています。
これらが製造から販売、経営までパートナーシップを重視したSDGsの推進に取り組む企業として評価を受け、2017年に第1回ジャパンSDGsアワード 特別賞「SDGsパートナーシップ賞」受賞しています。すごいですね!
出典:伊藤園HPより
太陽光発電の供給会社。
再生可能エネルギーである太陽光発電所が持続的に安定稼働し、エネルギーを供給し続けるためには、発電所の管理が必要です。
エナジービジョンは、発電所の導入から役目を終えるまでを一括管理し、メンテナンス業務を効率的に遂行するためのクラウドサービス「PVトレーサビリティシステム」を提供しています。
出典:株式会社エナジービジョンHPより
岡山県の産業廃棄物処理業の会社。
岡山県立大学と協働で、水や森の大切さをテーマに子供向けの紙芝居を制作。幼稚園、小学校での環境教育を実施したり、倉敷市と合同で貯まったどんぐりポイントを望遠鏡と交換し、子供達を集め野鳥観察会を企画。
環境に携わる企業として、廃棄物の燃料化や、資源循環型社会の構築を目指しています。
製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、「見える化」(表示)する仕組みである、カーボンフットプリントをリサイクル製品で初めて認証取得しました。
出典:NIK環境HPより
おいしいコーヒーの未来のために、地球の自然環境を守る活動や、持続可能な社会を保つ活動にも目を向け、「一杯のコーヒーからできること」として活動を継続して取り組んでいます。
コーヒー生産地と労働者を守る役割をする「フェアトレード認証コーヒー」、「有機JAS認証コーヒー」「オランウータンコーヒー(小川珈琲がアジアで初めて販売開始!)」の取り扱いをしています。
また、興味深いのは「バードフレンドリー®認証コーヒー」です。
「バードフレンドリーコーヒー」とは、北米と中南米を行き来する渡り鳥の減少は、コーヒー農園の近代化によるものだと研究し、認証基準を設定。認証を受けたコーヒー農園のコーヒー豆をプレミアム価格で買い取ることで、生産農家を支援しながら渡り鳥を守るプログラムを創設しました。それが、バードフレンドリー®認証プログラムです。
出典:小川珈琲HPより
コーヒーはいわゆる開発途上国で生産されます。小川珈琲は単なる輸入販売だけでなく、コーヒー生産地、生産農家、労働者を守る活動を支援しています。
今の私たちの暮らしを、これからもずっと守っていくために。地球環境に配慮したモノづくりや社会と協働した活動を進めています。
毎日の暮らしがエコにつながるような花王の取り組みとして、
・環境に配慮した植物原料の利用(持続可能性に配慮した農園のアブラヤシからのパーム油と、藻類の研究)
・再生可能エネルギーの活用で、CO2削減を実現
・みみずを活用した工場排水処理にて、汚泥の量を最大8割減らす実験成功
・共同輸送によるCO2排出量の減少
・環境への影響を少しでも減らす商品の開発
・森作りや環境啓蒙活動の推進
などに積極的に取り組んでいます。
パーティションで快適空間・機能空間を創造するメーカー。
広島SDGsビジネスコンテスト2018(広島県主催)におい て、優秀賞を受賞しました。
受賞したのは、『災害時、二次被害ゼロの社会をつくる』という未来像を描き、その実現のために『キレイな避難所トイレ環境』をつくり出すことが健康二次被害の低減に大きく寄与するというビジネスアイデアです。
また、東日本大震災後、パーテーションの高耐震化を実現。
オフィスの働きやすさ、公共のトイレやドアをユニバーサルデザインにするなど誰でも使いやすい商品を開発しています。
太陽光発電システム、LED照明への切り替えなど環境対策も積極的です。
そして、自社の働き方改革にも取り組んでおり、女性の育児休暇の取得率、第一子出産後の継続就業 率が 2017 年度は100%と、女性にとって安心して働ける職場環境となっています。
出典:コマニー株式会社HPより
家庭用及び業務用洗浄剤・消毒剤・うがい薬等の衛生用品や周辺器具のメーカー。
2017 年 12 月に「第 1 回ジャパン SDGs アワード」において、「SDGs 推進副本部長 ( 外務大臣 ) 表彰」を受賞した。
持続可能な原料調達や原料供給地の生物多様性保全、アフリカでの衛生向上と、本業と社会貢献両方で取組んでいることが評価されました。
主要ブランドの手洗い商品の出荷額 1%をユニセフに寄付し、アフリカウガンダの子供たちや母親に石鹸を使った正しい手洗いの教育・普及活動を支援しています。これにより、手洗いをアフリカ全国に広め、下痢性疾患などの予防に成果を上げています。
カンボジアには現地法人を設立。カンボジア国内で医療施設への感染予防マニュアルの提供や提案。
エジプトの砂漠緑化向け、ホホバの木を植え、ホホバオイルの抽出工場を建て、地域環境保全と地域経済に貢献。
世界の妊婦の分娩時死亡率を削減すべく、ジョイセフのホワイリボン活動を支援。
自然に優しい、環境に配慮した製品作りとともに、生物多様性の保護に取り組んでいます。
出典:サラヤ持続可能性レポートより
SDGsの目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」に貢献すべく、製薬企業として医療アクセスの拡大を図っています。
タンザニアでは、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンと協働し、医師不足や病院へのアクセスが悪いなどの医療インフラが未整備の地域に貢献するために、NGO、現地政府、地域社会と協力し移動診療サービスを行っています。
当社は、乳幼児死亡率と妊産婦死亡率が高く、医療アクセス上の課題がある地域において、2011年から移動診療サービスを展開し、当該地域における乳幼児のワクチン接種率の向上および妊産婦健診の受診率の向上などに貢献してきました。
出典:第一三共株式会社HPより
中国では、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンと協働し、村の「母子の健康改善に資する保健人材の育成」と「地域住民に対する保健教育活動」への取り組みを行っています。5年間の活動において、小児疾患統合管理研修の実施による保健人材の育成やコミュニティーセンター設置による地域住民の疾患対応能力向上のための保健教育を行い、当地域における5歳未満児の健康・栄養状態の改善を目指します。
ベトナムでは麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の製造に関する技術協力を行い、ベトナムの医療への功績を称える最も名誉ある「保健大臣賞」を2017年9月に受賞しました。
自社の医薬品が世界の人々に役に立つよう単なる提供だけでなく、自立を促す活動は素晴らしいです。